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失業率9月は2.4%、8カ月ぶり低水準 有効求人1.24倍に小幅上昇

ロイター / 2024年10月29日 9時56分

 10月29日、政府が発表した9月の雇用関連指標は、完全失業率が季節調整値で2.4%と、前月から0.1ポイント改善した。都内で2022年1月撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Kentaro Sugiyama

[東京 29日 ロイター] - 政府が29日発表した9月の雇用関連指標は完全失業率が季節調整値で2.4%と、前月から0.1ポイント改善した。2カ月連続で低下し、今年1月以来8カ月ぶりの低水準となった。リストラや倒産などの「非自発的な離職」が減少した。有効求人倍率は1.24倍で前月から0.01ポイント上昇した。

ロイターの事前予測調査で完全失業率は2.5%、有効求人倍率は1.23倍と見込まれていた。

総務省によると、9月の就業者数は季節調整値で6782万人と、前月に比べて9万人減少。完全失業者数(同)は、前月に比べて4万人減少し168万人だった。

正規の職員・従業員数(実数)は3692万人、このうち女性は1328万人で、ともに比較可能な2013年以降で過去最多だった。

総務省の担当者は「完全失業率はこのところ2%台半ばで推移していたが、9月は低下して今年1月以来の低い水準となった。雇用情勢は悪くない」との認識を示した。女性の就業率が伸びてきていることについては、女性の就業を支える施策が奏功してきている可能性があると述べた。

大和証券のエコノミスト、鈴木雄大郎氏は「人手不足感が強い中で失業率は低位安定している。有効求人倍率も改善方向の動きとなっており、少なくとも雇用環境が今後の日銀の利上げ判断の制約になる感じではない」との見方を示した。

<人手不足は変わらず>

厚生労働省によると、9月の有効求人数(季節調整値)は前月に比べて0.1%増加した。製造業や建設業などで原材料や高熱費といったコスト上昇を背景に求人を手控える動きはあるものの、全体的に人手不足の状況は続いている。

有効求職者数(同)は0.1%減。7、8月の減少の影響でマイナスとなったが、足元は生活費補てんを目的に求職する動きや、より良い条件を求めてハローワークに来所する動きがみられた。

有効求人倍率は、仕事を探している求職者1人当たり企業から何件の求人があるかを示す。求人、求職ともに3カ月間有効で、データは7─9月の状況が反映したものとなる。

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