フロリダなど米4州、1日当たりの新型コロナ死者数が過去最多に

［２８日　ロイター］ - 米南部と西部の４つの州が２８日に報告した新型コロナウイルス感染症による死者数は過去最多を更新した。これとは別にテキサス州では感染者の累計が４０万人を突破し、カリフォルニア州はヒスパニック系の住民が感染者全体の半数以上を占める状況となっている。

１日当たりの死者数が過去最多となったのはアーカンソー、フロリダ、モンタナ、オレゴンの４州。

カリフォルニアでは同日午後半ば時点で死者数が１３３人と、これまでの最多の１５９人に近い。

同州の保健当局によると、州人口の３分の１強を占めるヒスパニック系住民は、新型コロナ感染者の５６％、死者の４６％を占めるまで感染が拡大しているという。州の農業の中心地でヒスパニック系が多く住むセントラルバレーで感染者が急増し、医療崩壊が起きている。

フロリダ州の保健当局によると、過去２４時間で確認された同州の新型コロナ感染症による死者は１９１人と、１人当たりの死者数として過去最悪になった。

ロイターの集計によるとテキサス州では感染者が２７日だけで６０００人余り増え、累計が４０万１４７７人となった。感染者数が４０万人を超えるのはカリフォルニア、フロリダ、ニューヨークに続いて４州目。

一方、カリフォルニアとテキサスは全体の入院患者数が減少したと報告。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、南部と西部の州では感染拡大がピークを付けつつある可能性があると述べる一方、他の地域は感染拡大の瀬戸際にあるとの認識を示した。[nL3N2EZ42Q]

同氏は、オハイオ州、インディアナ州、テネシー州、ケンタッキー州などでコロナ検査の陽性率が上昇する「極めて初期の兆し」が出ていると語った。

＜学校再開巡り攻防＞

米国内の感染拡大が止まらない状況を受け、秋に始まる新学期に学校を再開すべきかどうかについて議論が白熱している。トランプ大統領と政権当局者らは再開を求めているが、一部の教員や地方当局者はオンライン授業の実施を訴えている。

米国教員連盟のランディ・ワインガーテン会長はこの日開かれたオンライン会議で「学生と教員の安全のために全面的に戦う」と表明した。

テキサスでは州の教育庁が、地元の保健当局の指示で対面授業を遅らせた学校に対し、資金配分を停止すると警告。ケン・パクストン州司法長官もまた、保健当局は新型コロナ対策として学校の全面閉鎖は指示できないとのガイダンスを出した。

テキサスの主要都市であるヒューストンやダラスなどの保健当局者は最近、対面授業を延期するよう命じていた。

＊情報を追加して再送します。