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EU、新型コロナ治療薬レムデシビル購入 3万人分

ロイター / 2020年7月30日 1時8分

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は29日、域内の新型コロナウイルス感染症患者の短期的な必要性に対処するため、米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「レムデシビル」を購入することで合意した。独ハンブルクで4月代表撮影(2020年 ロイター)

[ブリュッセル 29日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は29日、域内の新型コロナウイルス感染症患者の短期的な必要性に対処するため、米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズ の抗ウイルス薬「レムデシビル」を購入することで合意した。今後追加で注文する考えも示した。

重症の新型コロナ感染症患者の治療薬としてEUが認めている薬は、今のところレムデシビルのみ。ただ、ほぼ全てを米国が購入している。

欧州委は声明で、約3万人の患者を治療する量のレムデシビルを6300万ユーロ(7400万ドル)で購入することで合意したと述べた。

米国は6月、治療50万回超分のレムデシビルを確保した。ギリアドの9月末までの生産量に相当する。

ギリアドは6月末、富裕国に対する価格を患者当たり2340ドルに設定した。EUが今回支払った金額はその相場にほぼ一致しているようだ。米国の患者の大半はより高い価格設定になっている。

ギリアドは声明で「EUとの合意は、以前発表した価格と一致している」と述べた。

EUの報道官はロイターに対して「1回当たりの平均価格を345ユーロとした契約だ」と説明。購入量は患者当たり6回分に相当するという。「ギリアドによる供給量が限られている間」は有効な価格設定とし、年内に価格が変わる可能性も示唆した。

欧州委は、今回の購入量が「すぐに必要な量」を満たすだけで、10月以降に追加でレムデシビルを確保するために動いていると述べた。

欧州の大半の国は新型コロナの感染拡大のピークを超えたが、ここ数日は感染件数が再び増えており、各国は制限措置を再導入している。欧州では入院患者が増えているものの、3月と4月のピークと比べると大幅に少ない。

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