独失業者、11月は予想ほど増加せず 失業率横ばい
ロイター / 2024年11月29日 20時30分
Maria Martinez
[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツ連邦雇用庁が29日発表した11月の失業者数は予想ほど増加しなかった。
失業者数は季節調整済みで前月比7000人増の286万人。ロイターがまとめた市場予想は2万人増だった。
失業率(季節調整済み)は6.1%で横ばいだった。
同庁は「経済の低迷が引き続き労働市場の重荷となっている」と表明した。
11月の求人件数は66万8000件。前年同月比で6万5000件減少した。労働需要の鈍化が浮き彫りになった。
パンテオン・マクロエコノミクスのユーロ圏チーフエコノミスト、クラウス・ビステセン氏は「ドイツの労働市場は、鈍い経済成長と同様、圧力を受けている」と指摘した。
KfWリサーチのマルティン・ミュラー氏は、経済見通しが低調なため、来年失業者数は増加し続けると予想。「熟練労働者不足や労働生産性の低下が経済見通しを悪化させている」と述べた。
IFO経済研究所は28日、景気の先行きが不透明で、企業が人材の採用に一段と慎重になっていると指摘。11月のIfo雇用バロメーターは93.4ポイントで、10月の93.6ポイントから低下した。
IFOは「企業は短時間労働と人員削減を組み合わせて危機に対処しようとしている」と述べた。
労働市場はこれまで底堅かったが、景気低迷の影響が出始めている。政府予測によると、今年の失業率は6.0%と、昨年の5.7%から悪化するとみられている。
ドイツ銀行リサーチのエコノミスト、マルク・シャッテンベルク氏は、雇用不安が消費者心理に一段の重しとなる可能性があると述べた。
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