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米アップル1─3月期は増収増益、予想上回る 今四半期見通し示さず

ロイター / 2020年5月1日 8時9分

 4月30日、米アップルが発表した第2・四半期(1─3月)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。ニューヨーク州で先月16日撮影(2020年 ロイター/Shannon Stapleton)

[30日 ロイター] - 米アップル が発表した第2・四半期(1─3月)決算は売上高と利益が市場予想を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて停止していた中国の経済活動が再開される中、クック最高経営責任者(CEO)は中国での販売について「正しい方向に向かっている」と語った。

ただ今四半期の業績全般については、新型コロナがもたらす不透明な状況により、見通しを示すことは不可能だと指摘した。

グローバルに展開するアップルは、世界各地で新型コロナ感染拡大の影響を受けやすい。1─3月期は端末の販売が多くの地域でオンラインに限定され、スマートフォン「iPhone」の売上高は減少した。一方、多くの人が自宅で過ごすことを余儀なくされたため、テレビ番組のストリーミングサービスなどサービス事業の売上高は増加した。

新型コロナの発生地である中国は、アップルにとって売上高全体の約6分の1を生み出す主要市場であると同時に、大半の生産委託工場の拠点となっている。

1─3月期の中国の売上高は94億6000万ドルと前年同期からの減少幅は10億ドル未満にとどまった。

クックCEOは、ロイターに対し「1月末にロックダウン措置が導入され、2月の需要が急減した」とした上で、「2月と比べ、3月には改善がみられ、4月にはさらに改善した。中国は正しい方向に向かっている」と語った。アップルは中国の店舗を段階的に再開し、3月半ばまでに全店で営業を再開した。

全体の売上高は583億ドル、1株利益は2.55ドルで、それぞれ前年同期の580億ドル、2.46ドルから増加。リフィニティブのIBESデータによるアナリストの予想(売上高545億ドル、1株利益2.27ドル)を上回った。

クックCEOは、第2・四半期初めの5週間について「(売上高は)急速な伸びを示し好調だった。自社ガイダンス(630億─670億ドル)の上限を達成する勢いだった」と述べた。

だが、こうした状況は中国で新型コロナの感染が拡大すると一変。アップルのサプライチェーンと販売を直撃した。アップルは3月半ばに中国の店舗営業や工場での生産を再開したが、そのころには新型コロナの感染は世界各地にも広がり、同社は中国本土、香港、台湾、韓国を除く各地で店舗の休業を余儀なくされた。

調査会社eマーケターのアナリストは「この状況で1%の伸びは素晴らしい。特に感染拡大初期のアジアでのロックダウンによるアップルへの影響度合いを踏まえるとそうだ」と語った。

クックCEOは、年内に発売される端末のサプライチェーンに支障が出ているかどうかについてはコメントを控え、将来の製品についてはコメントしないと述べた。同氏はアップルのサプライチェーンは「3月末に完全に回復」したと述べた。

また、第2・四半期に発売したiPhoneの廉価版「SE」やMac、iPadの新製品の初期の販売状況を喜ばしく思っていると述べた。ただ、今後数カ月は市場全般の状況により影響を受けると指摘。「マクロ経済環境の影響を免れないのは明白だ」と語った。

その上で「3月下旬と4月初旬に比べ、4月後半は改善した」と加えた。

iPhoneの売上高は290億ドルで、前年同期の309億ドルから減少した。ファクトセットがまとめたアナリストの予想(284億ドル)は上回った。

クラウドサービス「iCloud(アイクラウド)」やストリーミングサービスを含むサービス事業の売上高は134億ドル。ファクトセットのアナリスト予想は129億ドルだった。

クックCEOは、アップルのプラットフォーム上のアプリとサービスの契約者数が5億1500万人となり、前年同期の1億2500万人から増加したと述べた。

ウエアラブル端末・付属品事業の売上高は63億ドルで、ファクトセットのアナリスト予想(67億ドル)を下回った。

30日の通常取引を2%超高で終了したアップルの株価は引け後の時間外取引で、不安定な値動きとなり、一時の小幅高から下落に転じ1.7%安。

*内容を追加しました

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