米経済、コロナ禍からの回復に何年もかかる=NY連銀総裁
ロイター / 2020年7月1日 2時9分
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は30日、新型コロナウイルス感染拡大抑制策が緩和されるに従い、米経済に回復の兆しが出ているとしながらも、一部の州で大規模な感染拡大が続いていることで回復の足取りは鈍くなり、経済が完全に立ち直るには何年もかかるとの認識を示した。昨年撮影(2020年 ロイター/Carlo Allegri)
[30日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は30日、新型コロナウイルス感染拡大抑制策が緩和されるに従い、米経済に回復の兆しが出ているとしながらも、一部の州で大規模な感染拡大が続いていることで回復の足取りは鈍くなり、経済が完全に立ち直るには何年もかかるとの認識を示した。
ウィリアムズ総裁は、パンデミック(感染症の世界的大流行)の中での中央銀行の対応策をテーマとするオンラインイベントでの講演原稿で、消費支出や建設着工許可の増加を踏まえると、一部の地域で経済活動が改善しつつあり、最悪期は脱した可能性があることが示唆されていると指摘。ニューヨークのように深刻な影響を受けた地域でも製造業活動は上向き、中小企業の収入も伸びているとし、「人々は仕事に戻り、失業率も低下し始めた」と述べた。
ただ「経済は健全な状態からは程遠く、回復には何年もかかる」と警告。米国の労働市場が新型ウイルス感染拡大前の状態に戻ることは可能としながらも、一部の州で大規模な感染拡大が続いていることで景気回復の足取りは鈍化するとの見方を示した。
その上で「経済がたどる道筋はウイルス感染状況と切っても切り離せない」とし、「力強い景気回復は、新型ウイルス感染症の効果的、かつ持続的な抑制次第となる」と述べた。
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