ＷＨＯ、コロナ起源の政治問題化回避を呼び掛け 教訓学ぶ必要

［ジュネーブ　３０日　ロイター］ - 世界保健機関（ＷＨＯ）で緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は３０日、今回の新型コロナウイルスの感染拡大から教訓を学ばなければ、人類は再びパンデミック（感染症の世界的大流行）に見舞われると警告した。

ライアン氏はジュネーブで行った記者会見で「困難が去った後、全てが忘れ去られてしまう状況を繰り返し見てきた。これは理解できることだが、今回の新型コロナウイルス感染症に対し、重症急性呼吸器症候群（ＳＡＲＳ）や新型インフルエンザ（Ｈ１Ｎ１型）感染症と同様に対応し、危険な新型ウイルスの出現で人類の文明全体に影響が及ぶという現実を看過し続ければ、こうした禍に再び見舞われる」と述べた。

ＷＨＯのテドロス事務局長は「パンデミックの再発防止に向け、新型ウイルスの起源を調べる必要がある」とし、各国に対し起源を巡る問題を政治化しないよう呼び掛けた。