第2四半期英GDP、前期比5.5%増へ上方改定 足元は減速
ロイター / 2021年9月30日 18時49分
9月30日、英国立統計局(ONS)が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)確報値は前期比5.5%増加し、速報値の4.8%増から上方改定された。ロンドンで15日撮影(2021年 ロイター/Toby Melville)
[ロンドン 30日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が30日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)確報値は前期比5.5%増加し、速報値の4.8%増から上方改定された。
新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)による影響から経済が急速に立ち直ったことが示された。ただ足元ではトラック運転手の不足など供給面のボトルネックにより急減速している兆候が見られる。
改定により英国の第2・四半期GDPは先進7カ国(G7)中、最悪ではなくなった。
2019年第4・四半期との比較で英国はマイナス3.3%とドイツに並び、イタリアのマイナス3.8%を上回った。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ルース・グレゴリー氏は「GDPの上方修正は歓迎すべきことだが3カ月前の指標だ。回復はその後失速したもようだ」と指摘した。
「ただ経済の余剰生産能力が縮小したことみられるため、イングランド銀行(英中央銀行)が遠くない将来に利上げすることを後押しする」との見方を示した。
第2・四半期は個人消費が約8%拡大した。ロックダウン中の貯蓄を支出に回したとみられる。貯蓄率は第1・四半期の18.4%から11.7%へ低下した。
GDPはサービス部門が牽引した。中でもロックダウン解除で営業を再開した宿泊・外食産業が前期比87.6%増と急拡大した。
製造業は1.8%増加した。半導体不足により自動車生産が滞る一方で、食品・飲料が大きく伸びた。建設部門はおおむね新型コロナ禍前の水準を回復した。
ONSによると、第2・四半期の経常収支は赤字幅が86億ポンドとほぼ横ばいだった。経常赤字の対GDP比は1.5%。前期は1.6%だった。
変動の激しい貴金属を除いたベースでは経常赤字のGDP比が1.8%と第1・四半期の0.2%から拡大した。貿易収支が悪化したほか、海外投資の収益が減少した。
この記事に関連するニュース
-
ブラジル政府、2024年の財政収支目標達成見込む 3月赤字でも
ロイター / 2024年4月30日 13時59分
-
再送米GDP、第1四半期+1.6%に鈍化 2年ぶりの低い伸び インフレ加速
ロイター / 2024年4月26日 5時43分
-
IMFがMENA地域の2024年成長見通し発表、2.7%に減速の予測(中東、アフリカ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月24日 0時55分
-
英GDP、2月前月比+0.1% 2カ月連続増で景気後退脱却の兆し
ロイター / 2024年4月12日 17時6分
-
2023年第4四半期のGDP成長率は前期比0.6%と堅調、通年では2.5%(スペイン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月9日 1時20分
ランキング
-
1円上昇、一時151円台 3週間ぶり円高水準、介入警戒も
共同通信 / 2024年5月3日 22時28分
-
2過度な動き「ならす必要も」=円安、介入コメントせず―鈴木財務相
時事通信 / 2024年5月3日 23時51分
-
3日銀がこれほどまで円安を「無視」する3つの理由 「為替は管轄外」では、結局うまくいかない?
東洋経済オンライン / 2024年5月4日 8時30分
-
4いなば食品、大炎上も「ほぼ沈黙」の戦略的な是非 「沈黙は金」黙って耐える…のはもう通用しない
東洋経済オンライン / 2024年5月3日 19時30分
-
5相鉄線「屈指の閑散駅」ついに一新へ! 大幅イメチェン&新改札も 完成時期は?
乗りものニュース / 2024年5月4日 8時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください