定額減税、デフレに後戻りさせない一時的措置＝松野官房長官

松野博一官房長官（写真）は３０日午前の会見で、所得税などの定額減税について与党内から複数年にわたる措置となる可能性を示唆する発言が出ていることに関して、「あくまでデフレに後戻りさせないための一時的な措置だ」と語った。２０２１年１０月都内で撮影（２０２３年　ロイター／KIM KYUNG-HOON）

Hitoshi Ishida

［東京　３０日　ロイター］ - 松野博一官房長官は３０日午前の会見で、所得税などの定額減税について与党内から複数年にわたる措置となる可能性を示唆する発言が出ていることに関して、「あくまでデフレに後戻りさせないための一時的な措置だ」と語った。

松野長官は定額減税について様々な意見があることは承知しているとしたうえで、「過去２年間、所得税、個人住民税の増収が増加する中で、同じ所得税、個人住民税のかたちでわかりやすく国民に還元するという考え方は、先週の政府与党政策懇談会で岸田文雄首相から発言があった」と指摘。「こうした趣旨を踏まえつつ、与党税調などで検討が深められるもので、現時点で具体的内容に予断をもってコメントすることは控えたい」と述べた。

国内メディアによると、自民党の萩生田光一政調会長は２９日のＮＨＫ番組で、所得税などの定額減税について「１年限りと今の段階で決定しているわけではない」と述べた。