パナソニックHD、通期営業利益見通し下方修正 車載電池の減産など響く
ロイター / 2023年10月30日 17時53分
10月30日、パナソニックホールディングスは24年3月期連結売上高(国際会計基準)と営業利益見通しを、それぞれ8兆4000億円、4000億円へと引き下げた。写真は同社のロゴ。2017年10月、幕張メッセで撮影(2023年 ロイター/Toru Hanai)
Miho Uranaka
[東京 30日 ロイター] - パナソニックホールディングスは30日、2024年3月期連結売上高(国際会計基準)と営業利益見通しを、それぞれ8兆4000億円、4000億円へと引き下げた。従来予想は8兆5000億円、4300億円だった。スマートフォンやパソコンなどICT分野(情報通信技術)の低迷や中国市場での市況悪化の影響に加え、車載電池の販売減少も響いた。
通期営業利益見通しは、IBESがまとめたアナリスト18人による予想4232億円を下回った。通期の純利益見通しは維持した。
同時に公表した23年4―9月期連結業績は、純利益が前年同期比2.6倍の2883億円と、同期間では過去最高益を更新した。米国インフレ抑制法(IRA)に関する補助金や、液晶製造子会社の解散に伴う法人所得税費用の減少などが利益を押し上げた。
ただ、7―9月期の電気自動車(EV)向け電池については、補助金の影響を除くと収益性が大きく悪化。北米のEV需要が補助金対象の比較的価格の安い車両にシフトしたことで、北米工場は堅調だったものの、高価格帯向けの需要が鈍化し、国内工場の生産量を4―6月比で大幅減産した。生産調整に伴う固定費削減が遅れ、調整後営業利益率がマイナスに転落した。電池事業全体では、通期の営業利益見通しを15%引き下げた。
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