米ユダヤ系大学生、7割以上が差別的行為を経験=調査
ロイター / 2023年11月30日 13時2分
米国のユダヤ系大学生の73%が、9月に始まった今学年度に反ユダヤ主義に基づく行為に遭った、もしくはそうした行為を目撃したことが、ユダヤ人の権利保護団体、名誉毀損防止同盟(ADL)が29日公表した調査結果で明らかになった。写真はガザ紛争が続く中、イスラエルを支持する抗議デモに参加する学生たち。米ニューヨーク市のコロンビア大学で10月撮影(2023年 ロイター/Jeenah Moon)
Kanishka Singh
[ワシントン 29日 ロイター] - 米国のユダヤ系大学生の73%が、9月に始まった今学年度に反ユダヤ主義に基づく行為に遭った、もしくはそうした行為を目撃したことが、ユダヤ人の権利保護団体、名誉毀損防止同盟(ADL)が29日公表した調査結果で明らかになった。
調査に答えたユダヤ系の大学生527人のうち、自分のことをユダヤ系だと知っている他の人々と大学構内にいて快適だと答えた割合は38.6%と、パレスチナ自治区のイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃した10月7日より前の63.7%から大幅に下がった。
反ユダヤ主義的な行為の具体例としては、大学構内での器物・持ち物の損壊や、暴力・襲撃の脅しが挙げられた。
ADLはユダヤ人支援組織ヒレル・インターナショナルと協力して全米689大学の学生3000人余りを対象に調査を実施し、うち527人がユダヤ系だった。調査は7月26日―8月30日と、11月6―10日の2回に分けて実施された。
ADLは先月、10月7日からの2週間で米国内の反ユダヤ主義的な事件が約400%増えたと発表していた。
一方、イスラム教徒の権利保護団体、米イスラム関係評議会(CAIR)によると、戦争開始以来、「イスラム恐怖症」やパレスチナ人・アラブ人への偏見に基づく事件の苦情が、前年の平均から3倍に増えている。
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