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中国人民銀、必要に応じ国債売却と表明 安全資産の需要認識

ロイター / 2024年5月30日 19時16分

 5月30日、中国人民銀行(中央銀行)は、現在の債券市場の変化と潜在的なリスクを注視しながら、必要に応じて国債を含む低リスクの債券を売却する方針を示した。写真は中国人民銀本部。2018年9月、北京で撮影(2024年 ロイター/Jason Lee)

[北京 30日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は30日、債券市場の変化と潜在的なリスクを注視しながら、必要に応じて国債を含む低リスクの債券を売却する方針を示した。

中国金融セクターにおける低リスク資産の不足が人民銀行の金融政策効率化に向けた取り組みを妨げていると指摘したロイターの分析記事についてコメントした。

「現在債券市場には安全資産に対する大きな需要がある。債券価格の上昇期待から銀行預金は債券市場に流れ、安全資産に対する需要がさらに拡大している」と指摘した。

「人民銀は現在の市場の変化と潜在的なリスクを注視しており、必要に応じて国債を含む低リスク債券を売却するオペレーションを実施する」と説明した。

人民銀の声明を受けて中国の30年物国債利回りは約2ベーシスポイント(bp)上昇し2.54%となった。

人民銀は流動性と金利リスクの管理の一環として、国債の売買を政策手段に加える方針を示している。

アナリストやトレーダーは人民銀の声明について、今月1兆元(1381億1000万ドル)の超長期国債の発行が始まったにもかかわらず、国債利回りが低迷していることへの懸念を示したもの、とみている。

証券会社のあるマネジャーは「リスクへの警告を繰り返しており、人民銀の立場を明確に示している。今後は市場に対して注意喚起をするのか、それとも実際に国債の売りオペを始めるのか、注目する必要がある」と述べた。

昨年10月の習近平国家主席の演説を受け、人民銀行は最近、流動性と金利リスクの管理に向け国債売買を政策手段に加える方針を示した。

ただアナリストによると、人民銀行の債券売買は短期的にいくつかの障害に直面しており、市場への影響を限定的にするための措置が必要となる可能性があるという。

華宝信託のエコノミスト、ニー・ウェン氏は「市場金利を押し上げるため、人民銀行が国債を売却したり、大手銀行に窓口指導する可能性は排除できない」と述べたが、大幅な金融引き締めの可能性は低いと指摘した。

人民銀行が最後に債券を購入したのは2007年で、政府系ファンド、中国投資公司の設立のための購入だった。人民銀の債券保有額は1兆5200億元(2097億4000万ドル)で総資産の約3.5%に相当する。

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