英中銀、バーゼル３「ほぼ最終案」来月12日公表へ

　英中央銀行のイングランド銀行（ＢＯＥ）は８月２９日、国際展開する大手銀行のショック耐性向上を目的に資本を厚くする新規制「バーゼル３」を巡り、英国版のほぼ最終案の公表日を９月１２日と発表した。７月７日、ロンドンで撮影（２０２４年　ロイター/Claudia Greco）

Huw Jones　Sinead Cruise

[ロンドン ２９日 ロイター] - 英中央銀行のイングランド銀行（ＢＯＥ）は２９日、国際展開する大手銀行のショック耐性向上を目的に資本を厚くする新規制「バーゼル３」を巡り、英国版のほぼ最終案の公表日を９月１２日と発表した。

導入時期は既に２０２５年７月１日と表明済み。ただ、英銀行業界では２６年１月に先延ばしになるとの臆測が広がっている。米国や欧州連合（ＥＵ）で導入が遅れそうなことが要因だ。

バーゼル３の多くは既に大手金融機関に適用されている。ただ、資産総額が１０００億ドルを超える銀行の資本政策を抜本的に変える可能性がある一部の新規則は、各国の金融監督規制ルールに加えられていない。

融資やトレーディングを圧迫する可能性があるためで、米金融業界の大手は３カ月前、連邦議会に修正を働きかけた。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長も７月、修正は不可欠との見解を議会に伝えた。

ＥＵは既に銀行のトレーディング勘定に関する主要部分の導入を２６年１月に延期している。欧州委員会のマクギネス委員（金融サービス）は証券取引の際、欧州の大手銀行が米大手銀行と公平な条件を確保するためだとの見解を表明している。