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英スタンチャート、上期は貸倒引当金増加で減益 コスト削減を示唆

ロイター / 2020年7月30日 16時3分

7月30日、英銀行大手スタンダード・チャータード(スタンチャート)が発表した上半期決算は、33%の減益となった。香港のスタンチャート支店で2017年8月撮影(2020年 ロイター/Bobby Yip)

[香港/ロンドン 30日 ロイター] - 英銀行大手スタンダード・チャータード(スタンチャート) <2888.HK>が30日発表した上半期決算は、33%の減益となった。新型コロナウイルスの感染拡大や景気低迷を受け、貸倒引当金を大幅に積み増したことなどが響いた。

同社は、組織のスリム化や新たな経費削減策の考案に向けた既存プロジェクトを一部加速させていることも明らかにし、一段のコストカットに向けた人員削減の可能性を示唆した。

上半期の税引き前利益は16億3000万ドルと、前年同期の24億1000万ドルから減少。同社がまとめたアナリストの予想平均は15億3000万ドルだった。

貸倒引当金は15億8000万ドルと、前年同期の2億5400万ドルから約6倍に増加した。

収入は3%伸びたが、下半期については減収を予想した。低金利が続く中、金融市場部門のトレーディングが減速する見通しとした。

ビル・ウィンターズ最高経営責任者(CEO)は「低金利と原油価格の低迷が引き続き逆風となっており、新型コロナに絡む新たな課題の波も向こう数四半期に予想される」と述べた。

ただスタンチャートは、下半期の貸倒引当金は経済が大幅に悪化しない限り、上半期より小幅にとどまるとの見通しを示した。

配当支払いについては、英健全性規制機構(PRA)の要請により当面見合わせる方針を改めて示した上で、「慎重に検討して可能な限り早期」に再開できることを望むとした。

上半期決算では、トレーディング部門がリテールバンキング部門などより比較的よく持ちこたえたことが全体の利益を支えた。

リテール、プライベートバンキングなどは利益が前年比で半分程度に落ち込んだ。一方、法人・機関投資家向け銀行業務は活発な株式・債券取引が収入を押し上げ、13%の減益にとどまった。

スタンチャートは中核市場である香港を巡り、「香港における貿易、安全保障面や社会・政治的な緊張の高まりを一因とした米中の対立激化」により、リスクが高まっていると指摘した。

決算発表を受け、スタンチャートの香港上場株は午前の安値から切り返し、一時3.6%上昇した。

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