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キヤノン、メディカル事業で1651億円減損 前12月期25%営業減益

ロイター / 2025年1月30日 17時0分

 1月30日、キヤノンは、2025年12月期(米国会計基準)の連結営業利益を前年比85.5%増の5190億円になるとの見通しを発表した。写真はキヤノンのロゴで、2012年6月に都内で撮影(2025年 ロイター/Yuriko Nakao )

Ritsuko Shimizu

[東京 30日 ロイター] - キヤノンは30日、2024年12月期(米国会計基準)の連結営業利益が前年比25.5%減の2797億円になったと発表した。会社計画の4555億円を大きく下回り、増益計画が一転大幅減益での着地となった。地政学リスクや日本の医療機関の経営悪化などビジネス環境の変化により、メディカル事業でのれん減損を1651億円計上した。

田中稔三最高財務責任者(CFO)は会見で「メディカル事業が将来の期待の事業であることに変わりはない」と述べた。24年2月に立ち上げた「メディカル事業革新委員会」の下で、開発・生産・管理・販売などオペレーションの無駄を徹底的に排除し収益性を引き上げていきたいとの考えを示した。

メディカル事業は、2016年に東芝メディカルシステムズ社を6655億円で買収して以降、成長事業として投資を行ってきた。買収については「決して高値掴みとの認識は持っていない」(田中CFO)とした。

連結売上高は4兆5098億円(同7.9%増)となり、07年を超えて過去最高を記録。25年が最終年となる5カ年計画の売上高目標4兆5000億円以上を1年前倒しで達成した。全事業で増収となった。

25年12月期の連結営業利益は前年比85.5%増の5190億円になる見通しで、IBESがまとめたアナリスト12人のコンセンサス予想の平均値4907億円を上回った。

年間配当は前期から5円増やし160円とする計画。また、発行済み株式の2.8%にあたる2600万株・1000億円を上限とする自社株取得も発表。取得期間は2月3日から26年1月30日。

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