フィリップス、米厚生省が人工呼吸器の発注撤回 利益予想を修正
ロイター / 2020年8月31日 18時35分
8月31日、オランダの医療機器・ヘルスケア大手フィリップスは、米厚生省が人工呼吸器4万3000台の発注の大半をキャンセルしたと発表した。サンパウロのフィリップス社屋で2019年7月撮影(2020年 ロイター/Amanda Perobelli)
[アムステルダム 31日 ロイター] - オランダの医療機器・ヘルスケア大手フィリップス
米下院小委員会は7月、米政府がフィリップスに対し少なくとも5億ドルの過剰な代金を払っていたとの報告書をまとめた。同社は過剰請求疑惑を否定している。
米政府は、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、人工呼吸器の戦略的国家備蓄を18万7000台増やすため、フィリップスなど複数の企業と契約を締結していた。
フィリップスは需要急増に対応するため、ペンシルベニア州とカリフォルニア州で生産能力を増強していた。
同社は31日、米厚生省に納入する人工呼吸器は1万2300台にとどまると表明。残り3万0700台については、他の納入先が見つかるとの見通しを示した。
フィリップス株は0.6%下落。年初から4.3%値下がりしている。
同社のフランス・ファンホーテン最高経営責任者(CEO)は「下半期は、第3・四半期以降、成長が回復し、利益率が改善すると引き続き予想している」と表明した。
同社は7月、医療機器の受注急増を受けて、今年の利払い・税・償却前利益(EBITDA、調整後)マージンが改善すると予測していたが、31日にこの予想を修正。調整後EBITDAマージンが前年とほぼ同水準となり、比較可能な売上高は小幅な伸びになるとの見通しを示した。
4-6月期のコア利益は約25%減の4億1800万ユーロ(4億9725万ドル)。売上高は6%減の44億ユーロだった。
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