トヨタとホンダが災害時の電源でタッグ、FCV活用の実証実験
ロイター / 2020年8月31日 22時15分
[東京 31日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>とホンダ<7267.T>は31日、水素で走る燃料電池車(FCV)で発電した電力を災害時などに供給するための実証実験を9月から共同で始めると発表した。トヨタの燃料電池(FC)バスで発電し、ホンダのバッテリーなどに蓄える。災害時だけでなく、平時の屋外イベントなどでの電源としての活用方法も探る。
FCVは水素と空気中の酸素を反応させて電気をつくる。走行時に水しか出さない「究極のエコカー」として両社は力を入れているが、費用のかかる水素ステーションの整備は思うように進んでおらず普及は道半ばだ。競合同士がそれぞれの技術を持ち寄ってタッグを組み、FCVの利用拡大を図る。
両社は移動式の発電・給電システム「Moving e(ムービングイー)」を構築した。トヨタは、発電するFCバスに搭載する高圧水素タンクの本数を従来に比べ倍増させるなど改良。ホンダの外部給電器を介して中・小の可搬型バッテリーに電力を小分けに蓄電し、冷蔵庫やテレビ、パソコン、照明などに供給する。実験を通じてニーズや使い勝手を検証し、連携する自治体などを募る。
FCバスの電力供給量は走行分を含めて最大で約490kWh。FCバスは外部給電器2台や中型バッテリーを搭載した充電・給電器36台、小型バッテリー20個が積載可能で、運転手1人と16人の同乗も可能。水素ステーションから約100キロ先の目的地まで行く場合、50人規模の避難所ならば追加の水素充填なしで3日間は必要な電力が供給できるという。
昨年の台風15号によって千葉県で停電が生じた際には、両社の燃料電池車が発電・給電の支援をしたが作業に手間取った経緯がある。このため、平時から祭礼などのイベントでも活用することで、災害など緊急時への備えを進める。
(白木真紀)
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