ブラジル財務相、来年中の財政赤字解消方針巡り明言せず

ブラジルのアダジ財務相は３０日の会見で、財政均衡の確保を目指すと約束しつつも、来年中に財政赤字を解消するという政府方針に変更があるのかどうかは明言を避けた。写真は１０月１３日、ブラジリアで撮影（２０２３年　ロイター/Adriano Machado）

[ブラジリア ３０日 ロイター] - ブラジルのアダジ財務相は３０日の会見で、財政均衡の確保を目指すと約束しつつも、来年中に財政赤字を解消するという政府方針に変更があるのかどうかは明言を避けた。

ルラ大統領は先週、来年に財政赤字をゼロにする必要はないと発言。市場では、ルラ氏が財政規律を堅持する姿勢に疑念が浮上した。

こうした中でアダジ氏は「私の目標は既に定まっており、財政均衡を追求していく」と語った。

政府が来年の財政赤字解消方針を修正するかと何度も質問されても、アダジ氏は直接答えなかったが、課税ベース縮小や借り入れコスト増大といった厳しい情勢においても財政収支を再び均衡させる考えを強調した。

また「私は税収の状況について大統領に判断材料を提供した。なぜなら情勢が（われわれの想定した）流れになっていないからだ。大統領には幾つか別の想定を伝え、その中には来年実施するとみられる措置も含まれる」と述べた。