エヌビディアがチャットボット活用実験、半導体設計者の時間節約

　米半導体大手エヌビディアは３０日、半導体設計に人と自然な対話ができる人工知能（ＡＩ）チャットボットを活用する実験の成果を発表した。台北で開かれたイベントで１８日撮影（２０２３年　ロイター／Ann Wang）

Stephen Nellis

[３０日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアは３０日、半導体設計に人と自然な対話ができる人工知能（ＡＩ）チャットボットを活用する実験の成果を発表した。

研究ではＡＩの基盤である大規模言語モデル（ＬＬＭ）に同社が半導体設計で蓄積した３０年分のデータを学習させた。

同社のチーフサイエンティスト、ビル・ダリー氏によると、経験の浅い設計担当者の質問にチャットボットが回答する仕組みにすれば、質問を受けることが多い上級設計者にとっては膨大な時間の節約になるという。

また、チャットボットがそれほど高度でなくても、同社が蓄積したデータを多く学習させることで、高度なチャットボットよりも正確性を確保できる可能性があることが分かったとした。これはコストを抑えるのに役立つとした。

また、技術者は半導体の不具合がある部分について検証ツールで原因を突き止めるのに多くの時間を費やすが、ＡＩシステムによって検証ツールのコードをすばやく書くことができるとした。