ブルックフィールドの豪オリジン買収、筆頭株主の年金基金が反対姿勢
ロイター / 2023年10月31日 13時50分
オーストラリア電力大手オリジン・エナジーをカナダの投資ファンド、ブルックフィールド・アセット・マネジメントが主導する企業連合が153億5000万豪ドル(97億8000万米ドル)で買収する計画に暗雲が立ち込めている。写真はオリジンのロゴ。メルボルンで2016年7月撮影(2023年 ロイター/Jason Reed)
Scott Murdoch Lewis Jackson
[31日 ロイター] - オーストラリア電力大手オリジン・エナジーをカナダの投資ファンド、ブルックフィールド・アセット・マネジメントが主導する企業連合が153億5000万豪ドル(97億8000万米ドル)で買収する計画に暗雲が立ち込めている。
オリジン筆頭株主(持ち分13.68%)でオーストラリア最大の年金基金、オーストラリアン・スーパーが31日、買収に反対する意向を示したためだ。
オーストラリアン・スーパーは、買収提示額が自ら算出したオリジンの長期的な価値を「相当下回っている」と指摘した。
買収成立には、11月23日に予定されるオリジンの株主投票で75%の支持が必要となる。ただオーストラリアン・スーパーの反対姿勢表明に加え、別の大株主で資産運用大手パーペチュアルも先月、この計画はオリジンを過小評価しているとの見解をメディア経由で示しており、買収賛成票を確保するのが難しくなった恐れがある。
ブルックフィールド連合が提示した1株当たりの買収額は8.81豪ドルで、第三者の専門家がまとめたリポートでは適正水準とみなされたものの、実際に買収される時点では企業価値がさらに高まる可能性も指摘されていた。
今のところブルックフィールド連合は、買収額引き上げの検討を公式には明らかにしていない。
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