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北朝鮮、秘密警察に逮捕された100人以上が行方不明=人権団体

ロイター / 2024年10月31日 15時22分

 10月31日、韓国を拠点とする人権団体「転換期正義ワーキンググループ」は、脱北を試みたり韓国の親族に電話をかけようとした北朝鮮人100人以上が国家保衛省(秘密警察)に身柄を拘束された後に行方が分からなくなっているとの報告書をまとめた。写真は中国との国境付近で監視を行う北朝鮮兵。2017年4月、新義州市鴨緑江で撮影(2024年 ロイター/Aly Song)

Hyonhee Shin

[ソウル 31日 ロイター] - 韓国を拠点とする人権団体「転換期正義ワーキンググループ」は31日、脱北を試みたり韓国の親族に電話をかけようとした北朝鮮人100人以上が国家保衛省(秘密警察)に身柄を拘束された後に行方が分からなくなっているとの報告書をまとめた。

報告書は韓国に脱北した62人へのインタビューを基に作成。66件の失踪事件に巻き込まれた113人を特定した。

このうち80%に相当する90人は北朝鮮国内で逮捕され、残りは中国もしくはロシアで逮捕された。失踪事件の約30%は金正恩氏が権力の座についた2011年末以降に起きた。

失踪者の約40%は、脱北を図って逮捕された後に行方が分からなくなった。26%は家族が犯罪に関与した責任を問われ、約9%は韓国などにいる人物と連絡を取ったとして拘束された。

失踪者の81%以上は、国家保衛省に移送・拘束された後に行方が分からなくなったという。

ある脱北者はインタビューで「韓国との通話記録が(国家保衛省に)見つかれば、重大な犯罪とみなされる」と語った。

報告書の作成者は、失踪事件は金体制による国際犯罪であり、中国とロシアも関与していると主張。

国連は、国家保衛省が運営する強制収容所に最大20万人が政治犯などとして拘束されていると推定。14年の国連調査委員会の報告によると、収容者は拷問、性的暴行、強制労働、飢餓といった非人道的な扱いを受けている。

北朝鮮の朝鮮人権研究協会は今月、失踪など人権侵害に関する国連の報告を「作り話」だと非難している。

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