BIS、中銀デジタル通貨の国境を越えた決済基盤プロジェクトから撤退
ロイター / 2024年11月1日 8時58分
10月31日、国際決済銀行(BIS)は中央銀行デジタル通貨(CBDC)の国境を越えた決済基盤「プロジェクトmBridge」から撤退すると発表した。写真はバーゼルのBIS本部。2021年3月撮影(2024年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[31日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)は31日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の国境を越えた決済基盤「プロジェクトmBridge」から撤退すると発表した。国境を越えた送金に対する地政学的な監視が強まっている中で、中国も加わっているプロジェクトmBridgeがどのように発展できるのかという疑問を投げかけた形だ。
プロジェクトmBridgeは中国、香港、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)の各中銀が組んで2021年に開始し、サウジアラビア中銀も今年6月に加わった。他に多くのオブザーバー参加メンバーも抱えている。
BISのアグスティン・カルステンス総裁はマドリードでのスペイン銀行大手サンタンデールの会議で、撤退理由について「失敗したからでも、政治的配慮のためでもなく、私たちが4年間関わってパートナーたちが自分たちで運営できる水準に達したためだ」と説明。併せて「mBridgeは運用を開始するには未熟だと言わざるを得ない。実現には何年も、何年もかかる」と言及した。
mBridgeが新興国グループ「BRICS」の基盤として使われ、ウクライナへの侵攻後に国際的な制裁を受けているロシアが制裁逃れに利用する可能性があるのではないかとの質問に対しては否定した。BISはいかなる制裁対象国とも業務をしておらず、今後もそうあり続けるとして「私たちは制裁を順守する必要があり、われわれがどのような成果物を作ろうとも制裁に違反する導線になってはならない」と強調した。
BISは6月、プロジェクトmBridgeが「実用最小限の製品」(MVP)の段階に到達したと公表していた。
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1相鉄かしわ台駅、地元民は知っている「2つの顔」 東口はホームから300m以上ある通路の先に駅舎
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 6時30分
-
2ジャパネット2代目に聞く「地方企業の生きる道」 通販に次ぐ柱としてスポーツ・地域創生に注力
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時0分
-
3日本史の偉人「意外と二面性ある」驚きのトップ3 戦国時代や幕末の偉人も、どんな二面性?
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 9時20分
-
4会社員が考える“テレワークのデメリット” 「会話不足」「公私の切り替えが曖昧」を超えた1位は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月22日 7時0分
-
5「ドラクエIII」最新リメイク、世代と国境の壁に挑む 「おじさんのRPG」を超えられるか
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 13時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください