中国製造業PMI、12月50.1に低下 非製造業は改善
ロイター / 2024年12月31日 15時35分
中国国家統計局が31日発表した12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1で、好不況の分かれ目である50を3カ月連続で上回ったものの、11月の50.3から低下しエコノミスト予想(50.3)を下回った。江蘇省の縫製工場で11月撮影(2024年 ロイター/Florence Lo)
[北京 31日 ロイター] - 中国国家統計局が31日発表した12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1で、好不況の分かれ目である50を3カ月連続で上回ったものの、11月の50.3から低下しエコノミスト予想(50.3)を下回った。
一方、サービス業と建設業は回復し、当局による刺激策の効果が一部セクターに徐々に浸透しつつあることを示唆した。
中国経済は消費や投資の低迷、不動産危機の長期化などを背景にコロナ禍からの回復に苦戦している。だが政策立案者らは最近相次いで打ち出した財政・金融政策が、経済全体の足を引っ張ってきた不動産市場の好転につながることを期待している。
世界経済が減速する中、内需が改善すれば製造業に恩恵をもたらし、年明けに就任するトランプ次期米大統領が表明している対中追加関税の影響を和らげる可能性がある。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミストは「過剰生産能力の最悪期は過ぎたようだ。企業の受注は増加している」と述べた。同時に「景気刺激策が弱まれば、経済活動が再び減速するリスクは大きい」とし、「刺激策は継続する必要がある」と強調した。
製造業PMIは新規受注指数が前月の50.8から51.0に上昇。8カ月ぶり高水準となった。一方、新規輸出受注、雇用、出荷価格の指数はいずれも50を引き続き下回った。
今月発表された11月の鉱工業生産と小売売上高はまちまちな内容で、2025年に向けて持続的に景気を回復させることの難しさを浮き彫りにした。政府顧問らは来年の経済成長目標を5%前後に維持し、消費者重視の刺激策を強化することを提言している。
建設業とサービス業を含む非製造業PMIは50.0から52.2に上昇。金融サービス、通信、旅行部門の伸びが寄与した。
製造業とサービス業を含めた総合PMIは52.2と、11月の50.8から上昇した。
キャピタル・エコノミクスのアシスタントエコノミスト、ガブリエル・エング氏は「年終盤に政策支援が強化されたことで、短期的に成長が促進された」と指摘。ただ「来年にはトランプ氏が表明している関税措置を実施する可能性が高いほか、根強い構造的不均衡が依然として経済の重しになっていることから、この押し上げ効果はおそらく数四半期以上は続かないだろう」と述べた。
この記事に関連するニュース
-
財新・中国サービスPMI、1月は50.1に低下 4カ月ぶり低水準
ロイター / 2025年2月3日 11時36分
-
相場展望1月30日号 米国株: 中国DeepSeekショック、FRBは金利を据え置き 日本株: 日経平均の先行きも安心してはおれない
財経新聞 / 2025年1月30日 14時13分
-
アジア・マーケット動向 2024年12月の振り返り【解説:三井住友DSアセットマネジメント】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月14日 14時25分
-
中国輸出、12月+10.7%に加速 米政権交代前に輸入も増加
ロイター / 2025年1月13日 15時55分
-
12月の製造業PMI、3カ月連続で景気判断分かれ目の50を超える(中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月10日 0時40分
ランキング
-
1トランプ政権始動、円相場の行方は関税次第に…マーケット・カルテ2月号
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年2月5日 7時0分
-
2やりすぎやん、スシロー! 鶴瓶のCM“抹消”は危機管理的にアリかナシか?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月5日 6時10分
-
3「パナソニック」を解散して事業会社に再編 名称を残すかは未定 テレビ事業は撤退検討
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月4日 19時23分
-
4西友の売却に見る「総合スーパー」の終焉 かつてダイエーと争った“王者”の行方は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月4日 8時0分
-
5大手銀5グループ、純利益4割増=日銀利上げ、4社が過去最高―24年4~12月期
時事通信 / 2025年2月4日 20時57分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください