ファンダメンタルズから「著しく乖離ない」=為替で玉木元財務官
ロイター / 2022年3月31日 15時6分
3月31日、元財務官で国際金融情報センター(JCIF)の玉木林太郎理事長はロイターとのインタビューで、足元の為替市場の動きについて「著しくファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)から乖離しているとは言えない」と述べた。写真は都内で2010年9月撮影(2022年 ロイター/Yuriko Nakao )
[東京 31日 ロイター] - 元財務官で国際金融情報センター(JCIF)の玉木林太郎理事長はロイターとのインタビューで、足元の為替市場の動きについて「著しくファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)から乖離しているとは言えない」と述べた。悪い円安を誘発させないよう、財政収支の改善を急ぐ必要があるとの認識も示した。インタビューは31日に実施した。
玉木理事長はインタビューで、日銀による低金利政策が「為替に影響を与えていることは否定しがたい」と指摘した。一方、為替水準そのものは「2013年からのレンジでの推移を続けている」とし、現状での協調介入に懐疑的な見方を示した。
長期金利の上昇を抑える「指し値オペ」が円安を誘発しているとの指摘に関しては「それはあくまで市場の解釈。日銀は、為替のことを考えて金融政策をやってるわけではない」と述べ、現行の調節方針に理解を示した。
玉木氏は2009年から2年間の財務官在任中に、東日本大震災に伴う円急騰に対処するため、主要7カ国(G7)と協調して円売り介入を行った。日本側の要請に各国が応じるかたちで実現した協調介入だった。
震災後の協調介入について玉木氏は「マーケットが方向感を失い、共にマーケットを安定させようとアクションした」と当時を振り返り、「(介入した11年3月は)極めて例外的な状況だった。(協調介入は)私でおそらく最後だろう」と述べた。
現状では「協調介入する理由がない」とも指摘し、悪い円安を誘発させないよう「日本は財政収支を改善させる必要がある」と語った。
(梶本哲史 日本語記事執筆:山口貴也)
この記事に関連するニュース
-
投機含め為替市場の動向憂慮、行き過ぎた動きには適切に対応=加藤財務相
ロイター / 2024年12月27日 11時40分
-
米経済の不確実性一巡まで「注視する辛抱強さ必要」の声=12月日銀主な意見
ロイター / 2024年12月27日 11時4分
-
日本の解き方 インフレ率「4%超えたら利上げ」だろうが…日銀の金融政策どう動く トランプ氏の要求待ち、円安是正を口実に実施も
zakzak by夕刊フジ / 2024年12月24日 11時0分
-
過度な円安「適切に対応」 加藤財務相、為替介入も
共同通信 / 2024年12月20日 11時3分
-
少数与党の弱体政権に"忖度"やめる日銀…2025年「金利1%」と円高化でリッチになる人、貧乏になる人の分かれ道
プレジデントオンライン / 2024年12月18日 10時15分
ランキング
-
12025年の景気は「緩やかな回復が持続」…経済評論家・塚崎公義氏が予想
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月2日 9時15分
-
22025年 日銀「次の利上げ」はいつ? 「市場との対話」の改善は
日テレNEWS NNN / 2025年1月2日 15時0分
-
3SKY-HIが「上司には無邪気さが必要」と語る真意 若手部下とのコミュニケーションの極意とは
東洋経済オンライン / 2025年1月2日 8時0分
-
42025年「日本企業が直面する」3つの"本質的問題" ビジネス現場で増える「厄介な問題」解決法は?
東洋経済オンライン / 2025年1月2日 10時0分
-
5子どもの遊びに必要な「主体性」と「無意味性」 目的がないからこそ身に付く能力
東洋経済オンライン / 2025年1月2日 11時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください