大和証Gの10-12月期、純利益63.9%増の466億円 法人部門が伸長
ロイター / 2025年1月31日 13時21分
1月31日、大和証券グループ本社が発表した2024年10-12月期の純利益は、前年同期比63.9%増の466億円だった。写真は同社傘下の大和証券のロゴ。都内で2012年12月撮影(2025 ロイター/Yuriko Nakao)
Miho Uranaka
[東京 31日 ロイター] - 大和証券グループ本社が31日に発表した2024年10-12月期の純利益は、前年同期比63.9%増の466億円だった。政策保有株売却の引き受けや国内M&A(合併・買収)助言など法人部門の伸長が利益を押し上げた。
ここまで出遅れていた法人向けのトレーディングや投資銀行業務を担うグローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング(GM&GIB)部門の経常利益は同2.2倍の152億円だった。企業が保有する政策保有株売却が加速する中、引受案件が増加したほか、業界再編の高まりやプライベート・エクイティファンドからの投資や売却の相談も多く、国内のM&A助言事業についても四半期収益が過去最高となった。
人員を増強し体制を強化したことで、先行投資がかさむ欧州のM&Aの助言事業でも、トップラインが伸びたことで、収支は改善している。
個人の資産管理を手掛けるウェルスマネジメント部門でも、ファンドラップの契約や株式投信の販売が拡大。顧客へのコンサルティングを通じた分散投資の考えの広がりから、プライベートアセット(未上場資産)などのオルタナティブ資産を取り入れる動きも進んだほか、政策株売却の引き受け増はフロー収益の伸びにも貢献した。
第3四半期(4-12月期)累計の経常利益は、主力部門が好調で、前年同期比47.4%増の1736億円で過去最高となった。ラップフィーや投信代理事務手数料など残高ベース収益は第3四半期(4-12月期)累計で837億円となり、中期経営計画の想定を上回った。
吉田光太郎・最高財務責任者(CFO)は会見で、「努力の積み重ねが想定を上回るペースで進んでいることを大いに評価している」との見解を示した上で、足元の事業状況についても触れ、現在の「トレンドがおおむね継続し、順調」と述べた。
大和証Gは通期予想を開示していない。IBESがまとめたアナリスト7人のコンセンサス予想では、25年3月期通期の連結当期純利益の平均値は1330億円だった。
午前11時半の決算発表後、株価は前日終値比で約3%上昇、午後1時過ぎには約4.8%上昇した。
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