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ゴール量産でフランス2部リーグ制覇、オセールで活躍するオナイウ阿道 異国で成長、1部昇格の新シーズンへ、日本代表復帰と2026年W杯にも意欲

47NEWS / 2024年7月18日 10時30分

フランス2部のパリFC戦でガッツポーズするオセールのオナイウ=5月4日、オセール(ゲッティ=共同)

 ワインの産地シャブリからほど近いフランス中部のオセールで、ゴールを量産した。サッカーの同国2部リーグでオナイウ阿道(28)は、2023~24年シーズンに15得点をマーク。優勝と1部昇格を果たしたオセールに欠かせない戦力となったFWが、昨季を振り返りつつ新シーズンの展望や復帰を目指す日本代表への思いなどを語った。

 ―昨季は2度のハットトリックを達成するなど15ゴールの好結果を残した。
 「前回(トゥールーズで)2部でプレーした時よりも取れた。満足はしていないけれど、最低限は達成できたと思う。ある程度、誰が見ても数字で目に留まるようなところにまでいけた」


フランス2部の昨季最終戦で両腕を広げて喜ぶオセールのオナイウ。この試合でハットトリックを達成した=5月17日、オセール(ゲッティ=共同)


 ―昨年11月のサンテティエンヌ戦は3得点。左ウイングの位置から中に入っての得点パターンが目立った。
 「一般的にウイングは足が速かったり、ドリブルで抜く技術があったりする選手が多いけれど、僕はそういうタイプではない。でもそこに置かれている意味を理解しながら、自分にしかできないこと、結果を残すことを頭に入れてプレーした」

 ―15点の中で特に印象に残るゴールは。
 「(右クロスを合わせた)サンテティエンヌ戦の3点目は、けっこう好き。いいポジショニングを取れていたし、ボールが少しバウンドしたけれど、落ち着いて力まず枠に転がせた」

 ―Jリーグでは千葉、浦和、山口、大分、横浜Mと渡り歩き、21年に渡仏してトゥールーズに入った。昨季のオセールを含めて3季を過ごして成長した部分は。
 「安定してきたところは、今日は個人的にパフォーマンスが良くない、という時も最終的に点を取れたり、悪いまま終わったりすることが少なくなった。(昨年12月の)クビイ・ルアン戦は本当に寒く、手も足も感覚が全くなくて思うようにプレーできなかったが、最後に点を取って勝利に貢献できた」


フランス2部のクビイ・ルアン戦で攻め込むオセールのオナイウ(右)=4月13日、ルアン(ゲッティ=共同)

 ―フランス代表などで活躍したシセ氏がFWの臨時コーチだった。どのような影響があったか。
 「フランス国内でもイングランド・プレミアリーグでも結果を残した選手で、FWの気持ちをすごく理解してくれる。見ている人からすると簡単なシュートを外しているようでも、それが実は難しい時もある。そこをしっかりと分かってくれて、トレーニングで修正しようとしてくれた」

 ―トゥールーズでの1年目で2部リーグ優勝、2年目はフランス・カップを制覇した。オセールで2部を制して3年連続で優勝を経験している。
 「最初にトゥールーズで優勝した時に自分は10点取ったが、チームの中でものすごく重要なプレーヤーだったかというと、そうではなかった。2年目は(出番が限られて)難しかったシーズンで、みんなにカップ戦の優勝を経験させてもらった。昨季は、トゥールーズで優勝した時よりも自分が必要とされていると感じたし、自分がいたことでチームを勝ちにもっていけた試合もあった。しっかりと貢献できたと思えるシーズンだった」


昨季最終節後、家族と写真に収まるオセールのオナイウ=5月17日、オセール(ゲッティ=共同)

 ―新シーズンはトゥールーズに所属した22~23年以来2季ぶりに1部リーグでプレーする。
 「トゥールーズの時には(1部で)2点しか取れなかったので、まずは2点取りたい。試合に出ることができないと可能性はどんどん減ってしまう。数字はもちろん大事だけど、欲張りすぎず、まずはもう一回挑戦するという気持ちが強い。1試合1試合を100%で戦ってゴールを取り続けられるようにしたい」

 ―日本代表には21年10月を最後に選ばれていないが、代表への思いは。
 「もうずいぶん呼ばれていない。足りないものがあるから呼ばれていないと思うが、自分では他の選手たちに劣っているとは思わない。自分次第で入っていける可能性は大きくできる。自分のチームで活躍するのが第一。いま代表に呼ばれている選手はどこのリーグ、どこのチームでも主力としてばりばりやっている。いい刺激をもらっているけれど、負けているとも思わない。自信を持ち、最後いいところをもっていければ一番いい」


インタビューに答えるオナイウ阿道=2024年6月26日、横浜市

 ―やはりワールドカップ(W杯)は夢か。
 「そうですね。次(の26年大会)が年齢的にも現実的に考えたら多分、最後になる。そこを最終目標にやっていかないといけないし、不可能な立ち位置にいるとは思わない。自分のキャリアを振り返った時に(W杯代表の経験が)あるのとないのとでは変わってくるとも思う。そこ(日本代表)は頭の片隅に置いて、まずは自分のチームでいいパフォーマンスをするのを大前提に頑張りたい」

 ×  ×  ×
 オナイウ 阿道(あど) ナイジェリア人の父と日本人の母を持つ。埼玉・正智深谷高から2014年にJ2千葉入り。21年夏にトゥールーズに移籍し、昨季開幕直後にオセールに加入した。日本代表では国際Aマッチ3試合出場3得点。

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