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手術中に誤り神経切断 70代女性患者に全治不能の傷害負わせた罪 赤穂市民病院の医師を在宅起訴

ABCニュース / 2024年12月27日 16時9分

 兵庫県の赤穂市民病院の脳外科に在籍した40代の医師の男が、手術で患者の神経を誤って切断し、全治不能の傷害を負わせたとして業務上過失傷害の罪で在宅起訴されました。

 神戸地検姫路支部は「結果の重大性など諸般の事情を考慮して起訴した」としています。

 医師は2020年1月、腰の痛みを訴えていた女性患者(70代)に、腰椎の神経圧迫を和らげる手術をしたところ、止血を十分にせずに目視が困難な状況でドリルの操作を誤って神経を切断し、重度の後遺障害を負わせたとして、兵庫県警に書類送検されていました。

 在宅起訴を受けて医師は知人を介して「今回の起訴により被害に遭われた方の心が少しでも癒されるのでしたら本望です。例え、初めての手技で、指導医の指示通りであっても、結果について主に執刀医が責任を持つべきと思いますし、それが外科医としての矜持かと思います」と話しています。

 患者の家族は「二度と母のような医療被害者を生むことがないよう、執刀した医師を厳罰に処していただき、医療過誤を起こした医師が繰り返し手術したり不適切な診療を続けたりすることの無いよう、医道審議会には厳しい行政処分を下していただけますよう強く望みます」とコメントしています。

 赤穂市民病院はこの医師が携わった手術の内、約8カ月の間に8件の医療事故があったと公表しています。

 医師はすでに赤穂市民病院を依願退職し、今は別の病院に勤務していて患者側が起こしている民事訴訟の尋問では、「もう外科医としてはメスを置いたつもりでいます」と答えていました。

 一方、同じく書類送検されていた当時の上司で手術で助手を務めた科長の男性(60)は不起訴処分となりました。検察は、科長を不起訴にした理由は明らかにしていません。

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