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大雨被害が次々と明らかに…住宅や農業・漁業など 広範囲にわたって甚大な被害 各地を取材

ABS秋田放送 / 2024年7月29日 19時1分

大雨による被害が次々と明らかになっています。

29日は、水に浸かった地区で被害状況の調査が進められたほか、大雨で行方が分からなくなった可能性がある人の捜索が行われ、川から1人の遺体が見つかりました。

住宅のほか、農業と漁業にも大きな爪痕を残している大雨、各地を取材しました。

由利本荘市の久保田地区では、子吉川が氾濫した影響などで、大きな被害が出ています。

6人家族の木村さんの住宅は、家の奥まで浸水しました。

水が引いた金曜日からは、親戚や友人が駆け付けて片付けを手伝っています。

先週木曜日の由利本荘市前郷地区の上空からの映像では、子吉川の氾濫で、田んぼや住宅など周辺一帯が水に浸かっている様子が分かります。

(子吉川のドローン映像 サクラとユリYouTubeより)

県のまとめによりますと、県内ではこれまでに198棟の住宅への被害が分かっています。

熊谷奈都子 記者

「平沢海水浴場から500メートルほど離れたこちらの地域では、土砂崩れによって住宅のすぐ下まで削られています」

住宅地を流れる両前寺川では、川の合流点の近くで、川岸が大きく崩れていました。

小屋のようなものは落ちかかっていて、住宅の近くまで崖が迫っている状態です。

災害廃棄物の仮置き場も設けられています。

水に浸かって使えなくなった家財道具や電化製品などが運び込まれていました。

由利本荘市は、仮置き場を6か所設けて対応にあたることにしています。

にかほ市の中でも特に被害が大きかった平沢の琴浦地区では、29日から社会福祉協議会の職員などが訪れ、被害状況の調査を進めています。

今月25日の24時間雨量が130ミリを超えたにかほ市。

大雨による爪痕が深く、生活の再建はまだこれからです。

地元の社会福祉協議会は、ボランティアの受付を始めていて、30日に泥の撤去作業などを本格化することにしています。

大雨で行方が分からなくなった可能性がある人もいます。

大仙市大曲川原町に住む会社員の井草亮平さん42歳は、24日午後9時すぎ、「帰宅しようとしたが道路が冠水している。迂回して帰る」と家族に伝えたのを最後に連絡が取れなくなっていました。

捜索していた警察などが、29日午前、由利本荘市東由利蔵の石沢川で、井草さんが使っていた車を発見し、その後、近くで1人の遺体が見つかりました。

警察が身元の確認を進めています。

25日には、秋田市寺内堂ノ沢の佐藤義雄さん86歳が、秋田市雄和にある親戚の家に向かって出かけてから行方が分からなくなり、翌日に秋田市豊岩小山の雄物川近くの水路で遺体で見つかりました。

いずれも県などが大雨の影響によるものか、確認を進めています。

堤防が決壊した、上小阿仁村の五反沢川。

川の氾濫によって地面が削れ、水道管が破損しました。

上小阿仁村では、いまも5つの地域にある126世帯で断水が続いています。

(29日午後6時15分現在)

水をくみにきた女性は、自宅から350メートルほどの道のりを往復しているといいます。

村によりますと、水が引かないことから、設備の調査が進められず、復旧のめどは全くたっていないということです。

村は、断水した集落に給水所や仮設トイレを配置するなどの対応にあたっています。

農業への影響も深刻です。

横手市では、夏の味覚が被害を受けました。

高橋勤 記者

「水に浸かった畑のスイカの一部が割れてしまっています」

雄物川町にあるスイカ畑には、大雨で周辺の用水路があふれ、泥水が流れ込みました。

畑の約60アールが冠水し、27日から収穫を予定していた約3000個のスイカが水に浸かったといいます。

丸1日以上、水にさらされ、傷んだり割れたりしてほとんどが出荷できなくなり、栽培する農家が肩を落としていました。

農林水産関係の被害額はすでに県全体で10億円を超えています。

27日に撮影した由利本荘市の西目漁港は、一面が茶色い漂流物に覆われていました。

その正体は、土砂とともに海に流れ出た、流木やゴミです。

今月26日、一気に流れ込んできたといいます。

「7月8月は底引きが休みなもんだから値段がいいのよ。いいんだけど、これじゃどうにもならない」

漁師歴50年の鷹島長一さん。

沿岸の浅い海で行う「ごち網漁」が専門で、この時期は、タイやアジを獲っています。

「底引き網漁」が解禁されていない夏場は「ごち網漁」が1年で最も大事な“稼ぎ時”です。

しかし、流木などがスクリューに絡んだり、エンジンの冷却装置に流れ込んだりして船が故障する恐れがあるため、漁に出られない状態が続いています。

漁に出られない事態は、にかほ市の金浦漁港でも起きています。

県内の川からだけでなく、潮の流れに乗って、山形県からも流れ着いたとみられる流木。

県や由利本荘市は、29日、現地調査を始めていて、流木の撤去に向けた対応を検討することにしています。

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