終戦前夜の土崎空襲を語り継ぐ 耳を傾けたのは教師を志望する大学生
ABS秋田放送 / 2024年8月1日 18時7分
今月15日で終戦から79年を迎えます。県内では各地で戦争の記憶を次の世代へと伝え継ぐ取り組みが行われています。終戦前夜に爆撃があった土崎空襲について1日、秋田大学の学生が耳を傾けました。
講話会には将来、教師を目指している秋田大学の3年生10人が参加しました。
講師となったのは土崎空襲を語り継いできた伊藤紀久夫さん84歳です。
「コンクリート見てください。泡ふいて滴り落ちるようにね、コンクリート溶け出すっていう。ものすごい高熱であった。1200度以上になると溶け出す。(被爆した建物の)構内は火炎地獄で、熱風でそこに人間がいて」
これまで映像などで土崎空襲について学んできたという学生たち。実際に関係者から話を聞くのは初めてです。
講話会は、将来、子どもたちに戦争の悲惨さを伝える立場となる学生たちに、様々な視点から戦争について考えてほしいと続けられています。
伊藤紀久夫さん
「いまだにあるんですよ。戦争っていうのは、だからね土崎空襲をきっかけに日本最後の空襲、凄惨なことですけども。皆さんが戦争遺構を実際に見たり触ったりしてますけども、そういう(語り継ぐ)ことにつながっていく。そして今後二度と繰り返してほしくない」
河野明子さん
「今回ここに来たことで、実際に爆弾の破片を触らせていただいたりだとか、コンクリートの柱を見てこのぐらいの温度だったっていうのを、知識だけでは補えない部分を感じることができたなと思いました。」
田口龍大さん
「悲惨なことだった。もちろん教えるのは当然なんですけど、なんで土崎空襲まで戦争がのびちゃったとか、戦争があった社会ってどんな感じだったのかなってのをしっかり教えていきたいです」
この後、学生たちは空襲で被害を受けた場所をめぐり、理解を深めました。土崎空襲を知る人が少なくなる中、後世に伝え継ぐ取り組みの重要性が増しています。
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