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先行き不透明な外旭川地区のまちづくり事業 イオンタウンのトップ「苦労した案件こそ将来うまくいく比率が高い」

ABS秋田放送 / 2024年8月7日 18時4分

計画が停滞している、秋田市・外旭川地区のまちづくり事業について、秋田市は、民間事業者のイオンタウンと連携して計画の見直しを進めていますが、今年4月にトップ同士が直接会って、今後も両者が連携を続けることを確認した際のやりとりの一部が明らかになりました。

イオンタウンのトップが、「苦労した案件こそ、将来うまくいく比率が高い」などと秋田市に伝えたことが記されていて、最終的には事業を実現させたいという、会社側の意向がうかがえる内容です。

面会を経ての計画の見通しを説明した、秋田市の穂積市長。

穂積市長

「やはり見直しするには相当の時間がかかるだろうと。この時期を目指してという明確な目標は、ない」

事業を進めようとした土地の規制を解除する見通しが立たず、計画が停滞している、外旭川地区のまちづくり事業。

県が事業の内容に同意しなければ、規制解除の手続きができないため、秋田市は、事業を共同で進めるイオンタウンと、計画の見直しを始めました。

ー知事はこのままだと永久に無理という発言をされておりますが、これに対してどのように思われているのか

穂積市長

「まぁあの…『生みの苦しみ』ってあると思うんですよね」

穂積市長が口にした、「生みの苦しみ」。

事業を共同で進めるイオンタウンからも、同じような考え方が示されていました。

「みんなで難儀して知恵と汗を出しながら進めていくものが、最後に良い成果も得られると思う」

秋田市への情報公開請求で開示されたこの文書は、穂積市長が今年4月、イオンタウン側と行った意見交換の概要を記した文書です。

今後も事業を進めるかどうか、イオンタウン側の意向を確認することが大きな目的でした。

穂積市長

「将来に向けて具体化を図る、または必要に応じた内容の変更を検討するという方向で、協定締結の意向があるか確認したいと思い伺った」

秋田市からは、穂積市長や、事業計画を担当する市の幹部など4人が出席。

イオンタウンからは、トップの加藤久誠 社長や、大門淳 前社長など4人が出席しました。

穂積市長は、計画の実現に向け、引き続き協力を求めたほか、「再生可能エネルギー」の活用や、関連する企業との連携など、事業計画には何らかの独自性が必要だという認識を示しました。

どのように計画を見直すべきか、イオンタウン側から具体的な提案はなく、今後も協議を続けることを確認するにとどまりましたが、加藤社長が穂積市長に、次のような持論を伝えたと記されていました。

加藤社長

「長い間開発をやっているが、苦労した案件こそ、将来うまくいく比率が高い」

「みんなで難儀して知恵と汗を出しながら進めていくものが、最後に良い成果も得られると思う」

加藤社長と大門前社長は、2人とも県内の出身です。

総事業費が、約800億円あまりと見込まれる地元での一大プロジェクトを、時間をかけてでも実現させたいという意向がうかがえます。

両者が直接意見を交わしてから1か月あまりあとの、5月中旬。

まちづくり事業の進捗状況を秋田市の幹部が共有する定期的な会議の場で、鎌田潔副市長が、「イオンタウンの意向」を重視せざるを得ないという見解を示しています。

鎌田副市長

「できるだけ市の予算をかけずに行うという計画上、事業パートナーであるイオンタウンの意向を優先せざるを得ない。一部報道では市の主体性がないと言われているが、民間資金を活用する以上、それも一定程度はやむを得ない」

事業を進めるうえで、市がどの程度の予算をあてるかは今後議論が進められますが、そうした議論の過程は、不透明になりつつあります。

ー以前は目に見える形で議論が進んでいたが、今後は秋田市とイオンタウンの中で進む印象があるが?

秋田市 企画財政部 齋藤一洋 部長

「はい、すいません。企画財政部長の齋藤です。途中経過ということではなくて、ある程度形がまとまりましたら、いろんな手法で市民だったり、市議会の方にも説明して情報発信していきたいというふうに考えております」

計画の新たな全体像を示す見通しや、それを示すまでに、新たに市民の意見を反映するのかどうか不透明な中、協議が続けられています。

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