世界のトップを走り続け…ナガマツペアが別々の道へ これまでの歩みと2人の思い
ABS秋田放送 / 2024年9月4日 18時7分
北都銀行バドミントン部の永原和可那選手と松本麻佑選手のナガマツペアが、日本代表からの引退を発表しました。
松本選手は競技を続け、永原選手は今年度限りで現役を引退します。
オリンピック2大会連続出場に、世界選手権の連覇と、輝かしい功績を残したナガマツペア、今後はそれぞれ別の道を歩みます。
4日午前。
ー心境としてはなにかスッキリ?
永原和可那 選手
「そうですね、自分の中ではスッキリしてます」
松本麻佑 選手
「なんだろ、もどかしい期間みたいなものもあったので、ようやくそのいろいろ今後のことも決まって、自分たちの話が皆さんに届けられるのは良かったなって思ってます」
ペア結成から11年。
永原・松本のナガマツペアは、今後の選手生活に関する記者会見に臨みました。
永原選手
「今年度3月をもって、選手としても現役を引退することを決断しました」
松本選手
「いろんな挑戦をしていきたいなというところから、まだ現役を続けるということと、11月10日の秋田大会を最後に北都銀行は離れることになりました」
先月のパリオリンピックを終えて、この先、違う道を歩むことを決断しました。
ともに出身は北海道。
2014年、別々の高校を卒業して北都銀行に入り、ペアを組んだ永原選手と松本選手。
松本選手
「秋田県の皆さんに育てられたナガマツだなと思っている」
永原選手
「私たちが秋田出身じゃないんですけど、すごい秋田に帰ってきた時に温かく迎えてくださる方が多くて、ほんとにこの11年間たくさん県民の皆さんのおかげで自分たちもがんばってこられたなと思っているので」
身長170センチの永原選手と177センチの松本選手が組む長身ペアは、角度のあるスマッシュを軸に、攻めのバドミントンでメキメキと力をつけ、2015年に日本B代表に初めて選出されました。
田村修アナウンサー(2016年)
「マッチポイントは北都銀行松本永原。左のコートからアクト西京今井のショートサービスプッシュした。決めました永原決めた。永原決めた~ プッシュで最後は決めました。北都銀行勝ちました」
当時のチームのエースペア、米元・田中のヨネタナペアと並び、北都銀行の柱となっていったナガマツペア。
2018年に日本A代表に初選出されると、成長のスピードがさらに上がっていきます。
松本選手(2018年)
「約2か月ぶりに秋田に戻って来て、皆様に笑顔で出迎えていただいて、感動しております。皆様のおかげで2人の優勝があると思っています。ありがとうございました」
2018年、補欠からの繰り上げで出場した世界選手権で一気に頂点まで駆け上がりました。
女子ダブルスでは日本勢として41年ぶりの優勝を果たした2人に、県民栄誉章が贈られました。
いつも「県民の応援に本当に感謝している」と話していたナガマツペア。
海外遠征が続き、秋田を離れる時間が増えた中でも、北都銀行が続けてきた特別支援学校でのバドミントン教室にも参加してきました。
永原選手
「久しぶりに来たので、すごい懐かしいなと思って、やっぱり子どもたちからすごい元気をもらえるので、自分も疲れが吹っ飛びます」
松本選手
「楽しそうで私たちも楽しいです」
同い年の2人。
松本選手
「基本的には永原がお姉さんというかお母さんというか。いい意味で世話焼きといいますか、結構何でもやってくれる」
永原選手
「松本はマイペースなので、だから先に自分でやったほうが早いかなと何でも先にやっちゃいます」
当初は3年前の東京五輪のあとにペア解消を考えていましたが、東京での悔しさが一番の苦い思い出だったという2人は「もう一度、オリンピックを目指す」とこの3年間を過ごし、見事2大会連続の出場を果たしました。
性格も正反対。
時に衝突もありながらも2人で歩んできた11年。
松本選手
「お互い自分にないものを持っていて、永原はとても我慢強い性格の人なので。プレーも我慢強いですし、ラリーになればすごく頼れるというか、私は一発しか持ってないというか、そこの最後まであきらめない根性だったりとか我慢強さってところに今まで助けられてきたなと思ってます」
永原選手
「私自身、結構迷ってしまったりとかマイナスに考えちゃう時って結構多かったんですけど、そんな時に松本は常に前を向いてプラス思考で、そういったところですごく自分も助けてもらって、支えてもらっていたので、いろんなところでお互いが補い合えた存在だったなって思ってます」
ー今後の人生は?
松本選手
「11年間一緒に過ごしてきたところから離れた人生になるというのもあまり実感もないですけど、お互いの人生なので、幸せに生きられるように生きていきたいなと思ってます」
永原選手
「やっぱりこの11年で松本と過ごしてきた日々というのは絶対自分の中でも一生忘れられない思い出になっているので、松本自身のこれからの競技生活も応援したいと思いますし、いつかこの11年を振り返って笑いあえる日が来たらいいなと思っています」
ナガマツペア、これからはそれぞれ別の道を歩んでいきます。
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