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【特集】新スタジアムの建設費用公費負担について…Jリーグトップ・チェアマンに聞く

ABS秋田放送 / 2024年9月19日 18時0分

秋田市の八橋地区で建設が進められる可能性が高い、新たなスタジアムの議論や計画の進捗状況を把握するため、先週、サッカー・明治安田Jリーグのトップ・野々村芳和チェアマンが秋田市を訪れました。

これに合わせて、野々村チェアマンに直接話を聞いた様子を、この番組の中でお伝えしましたが、特にスタジアム建設のあり方については、伝えきれなかった内容もありました。

今回、重点的に質問したのは、建設計画のうちの、費用に対する懸念についてです。

自治体が費用を負担する可能性もある建設計画をどうとらえているのか、トップに直接聞きました。

建設候補地が二転三転し、真っすぐには進まなかった新スタジアムの計画をめぐり、野々村チェアマンは、秋田市の穂積市長などから計画の方向性について説明を受けるという、大事な予定をこなしました。

Jリーグ 野々村芳和チェアマン

「場所的にもすごくいい場所。駅からの距離とか、地域の経済のことを考えても、いいんじゃないかというお話だったので、そこにもしスタジアムができるとするなら、すごくいい景色になるんだろうなと思いながら見てましたけど」

秋田市は、建設候補地が外旭川地区だった去年、スタジアムの建設を含む、まちづくり事業全体についての意見募集・パブリックコメントを行っていて、新スタジアムについては、特に多くの意見が寄せられました。

秋田放送がまとめた結果、213件の意見のうち、およそ46%にあたる99件に、スタジアムへの賛否や、課題点の指摘、提言などが含まれていました。

この99件のうち、賛成だと明確に判断できる意見は41件、反対だと判断できる意見は、5件でした。

建設候補地が変わったことで、市民の受け止めは大きく変わる可能性があります。

また、候補地とともに変わる可能性があり、市民の意見にも影響を与えそうなのが、事業主体。

建設費用をどう確保し、負担するかに関わる部分です。

秋田市 穂積市長

「事業手法については、PFI方式を含む公設による事業スキームも現在検討しており…」

自治体主導による建設となる、「公設」方式。

民間事業者に設計や建設を委託する方法もありますが、建設費用については、自治体が一定の負担をすることが前提となります。

去年秋田市が行ったパブリックコメントの中での反対意見の根拠は、自治体の一定の負担、つまり、一定の税金が投じられることを懸念する声でした。

この点についてのJリーグのトップの考え方は、『地域全体で時間をかけて話し合うべき』という答えでした。

記者

「公設で検討という話もあるが、公設が妥当か?」

野々村チェアマン

「そこはちょっと…何がいいとか妥当だとかはまったく僕は…僕としての意見はなくて。繰り返しになっちゃいますけど、地域にとって必要なのか、何が必要なのか、全然やっぱり地域によって課題も含めて地域差あるので。それぞれの地域でみんなが…ある程度の人たちで考えて動かしていくっていうのがいいんじゃないかと思ってます」

Jリーグ60クラブのホームスタジアムの中で、民間事業者が主体的に費用の確保や建設を進めたのは、3か所だけで、大半のクラブは、自治体が建設を主導する公設です。

上位リーグでプレーするための参加資格の条件のひとつが、スタジアムの整備。

リーグが求めているものに、クラブの資金だけでなく、自治体の税金も使うという点には、「批判的な見方」もあります。

記者

「税金使われるんじゃないか、使うでしょうと。ネットとかでは税リーグ、税のリーグと言われる中で…」

野々村チェアマン

「ネットを見るからですよ…ネット、ネット…まぁ…どうぞどうぞ」

記者

「税金がどうしても出ざるを得ない、前提にしてるんじゃないかということで秋田もそうなるのか、別の道があるのか」

野々村チェアマン

「そこは地域によって全然違うんじゃないですかね。もちろん公的な部分の一部を使ってスタジアムを作ることもあるかもしれないし、民間でやっていこうよということもあるかもしれないし。それこそそれは地域にとってクラブとスポーツってどういう位置づけ、位置づけっていうのは、スポーツとかサッカーとかクラブが必要なものなのかどうなのか。100%の人が必要なものなんていうのはこの世の中にないので、一定レベル必要ならそこには…公的な資金を使おうよってなるのか。いやいやこれは民間でみんなでやっていってビジネスとしてしっかり成立させようとなるのか。それぞれかなぁとは思いますけど…どう、どうなんだろう」

スタジアム建設の計画自体は次第に前に進みつつあり、野々村チェアマンも、この点は前向きに評価しています。

計画を加速させるためには、ブラウブリッツ秋田、そして、プロサッカーへの県民、市民の関心をさらに高め、建設に広く理解を得ることが不可欠と言えそうです。

記者

「秋田だと野球が人気があったり、最近だとバスケットボールが人気があったりして、秋田でサッカーの裾野が広がるとか人が集まるとか、『秋田といえばサッカー』のように人気が高まれば、機運高まると思うが」

野々村チェアマン

「いまやもうね、子どもたちも、ひと昔前は世界の状況なんて知るすべもなかったですけど、今やネットで世界のサッカーシーンの状況、サッカー周りの状況分かってる子たち多いので、みんな世界を見ながら楽しんでいるわけですよね。その入り口がブラウブリッツであることが大事だと思うんです。秋田の子どもたちにとって。そんなクラブになっていければ。50年後、100年後はもっと間違いなく伸びてはいると思うんですけど、急激に…ってなると、昇格するとか、スタジアムを新しい、魅力的なものをつくるとかいうようなことが、短期的にはもしかしたら必要かもしれないですけど」

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