贈収賄で逮捕・起訴の県職員 記録的大雨の復旧工事で別の業者を斡旋 100万円を受け取った疑いで再逮捕
ABS秋田放送 / 2024年10月7日 18時6分
県が発注した委託業務をめぐる贈収賄事件で逮捕・起訴されている県職員の男が、去年7月の記録的な大雨からの復旧工事でも別の業者を斡旋し、見返りとして100万円を受け取ったとして、6日、再逮捕されました。
職員の再逮捕を受け、県は6日夜、緊急の記者会見を開き、陳謝しました。
収賄の疑いで再逮捕されたのは、県職員の三浦学容疑者49歳で、贈賄の疑いで逮捕されたのは、横手市の土木建築会社・クラフトの役員、小松谷行義容疑者51歳です。
警察の調べによりますと、三浦容疑者は、去年7月の記録的な大雨からの復旧工事について契約した会社に、下請け業者としてクラフトを斡旋し、その見返りとして、去年12月に秋田市内で小松谷容疑者から現金100万円を受け取った疑いがもたれています。
クラフトは去年7月、大雨で冠水した秋田中央道路の排水業務で、約1億3000万円を売り上げました。
三浦容疑者と小松谷容疑者は、十数年前に飲食店の客として知り合い、度々一緒に酒を飲んでいたということです。
小松谷容疑者は、斡旋の謝礼を伝えて、今後も同様の取り計らいを受けようとして、三浦容疑者に金を渡したとみられています。
警察は、共犯性があるとして、2人の認否を明らかにしていません。
三浦容疑者は、受け取った金を、飲食などの生活費やギャンブルに使っていたということです。
県発注の道路維持管理業務で、三浦容疑者は、男鹿市の林業会社の元社長から150万円を受け取ったとして、収賄の罪で8月に逮捕・起訴されました。
三浦容疑者は、昨年度までの3年間、直接元請け業者とやり取りする“責任者”の立場に就いていて、これまでに斡旋の見返りとして受け取った金額は、分かっているだけで合わせて250万円にのぼります。
警察は、立場を利用して業務を斡旋していたとみて、ほかにも金の受け取りがなかったか慎重に調べています。
職員の再逮捕を受け、県建設部は6日夜、緊急の記者会見を開きました。
県建設部長 川辺透 部長
「職員の再逮捕という事案が発生しまして、公正な行政運営に対し、県民の皆様に、さらなる疑念を抱かせてしまったことは、じくじたる思いでございます。改めて深くお詫びを申しあげます。大変申し訳ございませんでした」
県は8日、各地域振興局の建設部長などが集まる会議で、改めて法令順守の徹底を呼び掛けることにしています。
また、三浦容疑者については、起訴を受けて現在休職中だとして、今後の裁判の状況を踏まえ、処分を判断する方針です。
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