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温泉として親しまれた施設でクエの仲間の高級魚「タマカイ」養殖へ NTTなどがバックアップ 秋田県男鹿市

ABS秋田放送 / 2024年12月12日 18時1分

続いては、今年3月まで夕陽温泉ワオとして地域の人たちに親しまれてきた男鹿市にある施設です。

老朽化や利用客の減少でその歴史に幕を閉じましたが、この施設の跡地を活用してNTT東日本などが出資する会社が魚の養殖に取り組むことになりました。

養殖するのが高級魚として知られるクエの仲間「タマカイ」です。漁業に担い手の減少や高齢化さらには漁獲量が減少する中、安定した生産と収益が見込める陸上での養殖で地域漁業が抱える課題解決を目指します。

NTT東日本秋田支店 澤村誉 支店長

「実は秋田県は3分の1どころではなくて(漁獲量がピーク時から)4分の1、5分の1くらい減っています。そういう意味で気候変動の影響は全国平均よりもかなり大きく受けております。やはりこういう水産業を守っていかなきゃいけないということで、陸上養殖をしっかりと先駆けてやりながら、増産していくというような形で産業をしっかり守っていきたい」

NTT東日本や県内の水産業者などが出資し、先月設立した新会社「男鹿なまはげ魚工房」。

環境の変化や担い手不足などの課題解決を目指し、男鹿市にある温泉施設だった場所で陸上養殖に取り組みます。

NTTグループが得意とするICT=情報通信技術も活用しながら、将来的には100トンの生産量を目指します。

出資した武田水産 武田勝さん

「水産事業というのは天候まかせ海まかせ 魚まかせ非常に不安定です。水揚げが減少している中、この不安定な状況ではとても商売していくことはできません。陸上養殖 これに非常に魅力を感じました。自然環境の影響を受けない こういうことが大きなメリットです。また計画性を持った生産・販売ができることが大きなメリットです。今まで漁業になかったメリットです」

養殖するのは高級魚として知られるクエの仲間でハタ科の大型魚「タマカイ」です。温泉施設だった場所に水槽を設置して養殖します。

NTT東日本秋田支店 澤村誉 支店長

「地域の水産会社としっかり組ませていただいて、一緒にこの事業を大きくさせていただきたいなと。地域の飲食店とメニュー開発させていただきながら、県内で食べられる高級魚としてメニューに取り入れていただく。地域の経済を活性化して資源・経済を循環させていく。地域で回していく。そういうことを目指していきたい」

ふるさと納税の返礼品など全国に向けた商品化も目指す陸上養殖。まずは年間生産量2トンを目標に再来年=2026年の夏にプラントを完成させ、翌年2027年の夏頃の初出荷を目指します。

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