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地元料理に新風と回帰 コートジボワール

AFPBB News / 2025年1月6日 19時56分

コートジボワール人シェフ、チャーリー・コフィ氏のレストラン「ビラ・アフリカ」で提供されている煮込み料理グアグアッスー(2023年12月4日撮影)。(c)Sia KAMBOU / AFP

【AFP=時事】西アフリカ・コートジボワールの首都アビジャンにあるレストランで、熱帯ならではの祖国の幸を、高級フランス料理の技法で料理するシェフ、チャーリー・コフィ氏。


コートジボワールでは、地元の名物料理に他国で学んだ調理技術を取り入れるシェフが増えている。


コフィ氏の代表的な一皿はコートジボワールの伝統的なシチュー、グアグアッスー。コフィ氏風のアレンジでは、アフリカナス、スパイシーオイル、アクピという木の種のパウダー、フェフェと呼ばれるスパイスでウサギの肉を煮込む。


「シェフとしてこの料理に回帰することは義務のようなものだ」と語る。フランスで修業を積んだ後、2017年に自国の料理を紹介するレストラン「ビラ・アルフィラ」をアビジャンにオープンした。




数キロ離れた高級レストラン「ラ・メゾン・パルミエ」でも、シェフのエルマンス・カディオ氏が、典型的なコートジボワール料理「プラカリ」にインスプレーションを受けた新作に取り組んでいた。プラカリはキャッサバ粉で作った餅で、肉や干し魚が入ったオクラソースにつけて食べる。


国内で修業を積んだカディオ氏は、プラカリを自分流にアレンジ。オクラは焼き、キャッサバは膨らませてチップスにした。


このレストランの客層の約半分はコートジボワール人だという。フランス人料理長マチュー・ガニエ氏は、「こうした料理で育った人々の記憶を呼び覚ましたい」として、毎週このようなアミューズブーシュ(前菜)を提供している。


レストランがあるのは五つ星ホテルの中なので「国際的な料理を意識しているが、周りにある素晴らしい産品を利用しないのは間違っている」と話した。


コフィ氏によると、コートジボワール北部の暑く乾燥したサバンナではフォニオやモロコシなどの雑穀が育ち、森林が覆う南部では地元品種のほうれん草のほか、バナナ、ヤムイモといった典型的な熱帯産品がとれる。




■食のルーツと健康


シェフのグループ「クリエーターズ・オブ・エモーションズ」を立ち上げたヌチョ・ヤピ氏によると、コートジボワールの料理人がルーツに戻り始めたのは、今世紀に入ってからだ。


高級レストランではかつて、輸入品を使って作った西洋料理を提供する傾向があった。しかし、物価が上昇を続け、より安価な食材を求めたシェフらが、目の前にあったものを使うようになった。


近年アビジャンに急増している高級レストランのメニューには、地元料理がどんどん登場しているとヤピ氏は言う。


有名なフランスの料理専門校ポール・ボキューズ学院で学んだシェフ、バレリー・ロランテ氏は古典的なコートジボワール料理はボリュームがありすぎ、体を動かすことの少ない都会型のライフスタイルにはもはや適していないと主張する。「野菜が少ない一方で油の量が多すぎ、調理時間が長くて栄養素が壊れてしまう」


同氏の主催する栄養ワークショップでは、オクラを生で食べると「糖尿病にとても良い」といった風に、地元食材の新しい食べ方を紹介している。


「食習慣と関係している病気は少なくない。コートジボワールでは医療は万人が受けられるわけではないが、健康的な食べ物ならば誰もが手に入れられる」

【翻訳編集】AFPBB News

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