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スバルバル諸島最後の私有地、外国勢力への売却を阻止 ノルウェー

AFPBB News / 2024年7月2日 13時57分

ノルウェー領のスバルバル諸島に設置された通信用ドーム(2022年5月10日撮影、資料写真)。(c)Jonathan NACKSTRAND / AFP

【AFP=時事】ノルウェー政府は1日、北極圏にあるスバルバル諸島(Svalbard Islands)の最後の私有地の売却計画を阻止したと発表した。中国などの外国勢力による買収を防ぐためだとしている。


 スバルバル諸島は、ノルウェー本土と北極の中間に位置し、面積はベルギーの2倍。北極圏は氷の融解が進み、ロシアと西側諸国との関係が冷え込む中、地政学的にも経済的にもホットスポットとなっている。


 同諸島は、1920年に締結されたスバルバル条約により、外国企業の参入を認める異例の法的枠組みに基づき統治されている。ノルウェー領だと認められているが、ロシアや中国を含む締約国の国民にも、鉱物資源を開発する権利を認められている。




 同諸島南西部のへき地にある私有地Sore Fagerfjordは、山々や平原、氷河から成る60平方キロの土地で、3億ユーロ(約520億円)で売りに出されていた。


 しかし、主権の守りたいノルウェー政府は、この土地が外国資本の手に落ちるのを快く思わず、1日、売却に際しては国家安全保障法に基づき、国の承認を要すると発表した。


 フレドリク・セーイェシュテード(Fredrik Sejersted)法務長官が1日、AFPに語ったところによると、貿易・産業省は先週、この土地について改めて2000万クローネ(約3億円)での買い取りを申し出たが、土地所有者の希望価格には遠く及ばなかったため、拒否されたという。


 所有者の代理人を務める弁護士は以前、AFPの取材に対して、「北極圏とスバルバル諸島に長い間、心からの関心を示してきた」中国の潜在顧客が具体的な行動を示していると説明。


 この土地の買収は、「スバルバル諸島で最後の私有地というだけではなく、私たちの知る限り、世界の高緯度北極域における最後の私有地」を取得するめったにない機会になると話していた。


 AFPはこの代理人弁護士に対し、今回の政府発表に関するコメントを求めたが、回答は得られなかった。


 現地メディアによると、土地の売り主はロシア生まれのノルウェー人が経営する企業だという。

【翻訳編集】AFPBB News

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