バングラ暫定政権顧問に、ノーベル平和賞のユヌス氏

マイクロファイナンス（小口金融）の先駆者で、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏（2012年11月8日撮影）。(c)ALEXANDER KLEIN / AFP

【AFP＝時事】バングラデシュの大統領府は7日、シェイク・ハシナ・ワゼド（Sheikh Hasina Wajed）首相（76）の辞任を受けて近く発足する暫定政権の首席顧問に、ノーベル平和賞（Nobel Peace Prize）受賞者のムハマド・ユヌス（Muhammad Yunus）氏（84）が就任する見通しを発表した。


　バングラデシュでは約1か月にわたって全国的な反政府デモが続いた末、5日に軍が政権に反旗を翻した。ハシナ首相は同日辞任し、国外脱出した。


　学生を主体とするデモの指導者らは6日、マイクロファイナンス（小口金融）の先駆者として何百万人もの人々を貧困から救ったとして、ユヌス氏が暫定政権を主導するのが望ましいとの考えを示していた。

　その後、モハンマド・シャハブッディン大統領（Mohammed Shahabuddin）大統領、軍幹部、学生リーダーらによる会談で、ユヌス氏を暫定政権の最高顧問とすることが決定された。


　現在、欧州に滞在しているユヌス氏はAFPの取材に対し、暫定政権を率いる意志を示した。


　同氏は声明を発表し、「もしもバングラデシュで、私の国とその国民の勇気のために行動が必要であれば、私はそれを実行する」と述べ、また自由選挙の実施を呼び掛けた。

【翻訳編集】AFPBB News