イスラエル、ノルウェー大使館に対パレスチナ外交活動停止を通告
AFPBB News / 2024年8月9日 16時19分
【AFP=時事】イスラエルは8日、パレスチナ自治政府で活動するノルウェー外交官の権限を取り消すと発表した。ガザ紛争をめぐる「反イスラエル行為」に対する公式な抗議だとした。
イスラエル・カッツ(Israel Katz)外相は同日、「在イスラエル・ノルウェー大使館がパレスチナ自治政府で行っていた、いかなる代表活動も停止するよう通告した」と述べた。ガザ紛争をめぐる「反イスラエル行為」を理由としている。
パレスチナ自治政府は、イスラエル占領下にあるヨルダン川西岸(West Bank)で限られた権限しか持っていない。
カッツ氏は、ノルウェーが最近パレスチナを国家として承認したことや、ガザ紛争においてイスラエルの指導者らの戦争犯罪などを問おうとしている国際刑事裁判所(ICC)の動きを支持していることを挙げ、「反イスラエル行為には代償がある」と述べた。
このイスラエルの動きに対し、ノルウェー政府は、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の極右政権による「極端な」対応だと反発。エスペン・バット・アイデ(Espen Barth Eide)外相は「何よりも、パレスチナの住民に対するわが国の支援に影響が及ぶ」と懸念しつつ、ネタニヤフ政権との関係にも影響するだろうと述べた。またイスラエルの代理公使を呼び、正式に抗議したことを記者団に明かした。
パレスチナ自治政府は声明で「(イスラエルの)占領当局が、エルサレムを含む占領下のパレスチナ国家で活動するノルウェー外交官の業務を制限するという決定を強く非難し、抗議する」と表明した。
欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相)もイスラエルの動きを「不当」と呼び、強く非難。また米国務省は、1990年代のオスロ合意で仲介役となったノルウェーに対するこうした措置は「有益ではない」と述べた。
ノルウェー、スペイン、アイルランドの欧州3か国は5月、パレスチナを国家として正式に承認した。これに反発したイスラエルは在エルサレムのスペイン領事館に対し、6月1日からパレスチナ人向けの領事業務を停止するよう通告した。
【翻訳編集】AFPBB News
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