ウクライナ、ノルドストリーム爆破への関与否定「全くのナンセンス」
AFPBB News / 2024年8月16日 11時33分
バルト海に浮かぶデンマーク領ボーンホルム島沖で、天然ガスパイプライン「ノルドストリーム2」から漏れ出るガスをF16戦闘機から撮影した写真。デンマーク軍提供(2022年9月27日公開)。(c)AFP PHOTO / DANISH DEFENCE
【AFP=時事】ロシア産天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」が2022年9月に爆破された事件にウクライナが関与したとされる疑惑について、ウクライナ政府は15日、「全くのナンセンスだ」と否定した。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は14日、当時ウクライナ軍総司令官だったワレリー・ザルジニー(Valery Zaluzhny)氏がノルドストリーム爆破計画を指揮していたと報じた。
だが、ウクライナのミハイロ・ポドリャク(Mykhailo Podolyak)大統領府顧問はAFPに対し、「ウクライナがノルドストリーム爆破に関与したというのは全くのナンセンスだ。そのような行動は、ウクライナに何の実利もない」と主張。
さらにノルドストリーム爆破について、「戦争を終わらせず、ロシアの侵略を抑止せず、前線の戦況に影響を与えなかったことは明らかだ」とした上で、むしろ「ロシアのプロパガンダ能力を大いに強化した」と主張。ロシア側にこそ爆破を実行する「直接的な動機」があったと示唆した。
WSJは、ノルドストリーム爆破計画が持ち上がったのは、ロシアによるウクライナ侵攻開始から3か月後の2022年5月に行われたウクライナ軍幹部と財界人との会合だったと報じている。作戦に直接関与したのは6人で、約30万ドル(約4500万円)の計画資金は民間から出資されたという。
実行班はレンタルしたヨットで現地へ向かい、潜水して爆発物を仕掛けた。
WSJがウクライナ当局者の話として報じたところによると、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領も当初は作戦を承認していたが、計画を察知した米中央情報局(CIA)に中止を要請されたのを受け、中止を命じた。
中止命令にもかかわらず、ザルジニー氏は作戦を強行した。
ザルジニー氏はゼレンスキー氏に叱責されたが、破壊工作班を派遣した後では中止できないと答えた。
やり取りの詳細を知る高官によると、ザルジニー氏は「魚雷と同じで、敵に向けていったん発射したら、引き戻すことはできない。進み続けて『ドカン』となるだけだ」と述べたとされる。
ザルジニー氏は今年、軍総司令官を解任された。
【翻訳編集】AFPBB News
この記事に関連するニュース
-
2年前のノルドストリーム爆破 「ウクライナ軍総司令官が作戦強行、ゼレンスキー氏中止命令も…」米紙報道
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月16日 0時2分
-
ゼレンスキー氏当初承認か ガス管破壊工作、米報道
共同通信 / 2024年8月15日 20時40分
-
2022年のパイプライン爆破事件、ウクライナ関与か 米紙報道
日テレNEWS NNN / 2024年8月15日 20時36分
-
ノルトストリーム爆破、ゼレンスキー氏は中止要求したが…軍総司令官が作戦強行
読売新聞 / 2024年8月15日 19時3分
-
22年のノルドストリーム爆破、ウクライナの関与否定 大統領顧問
ロイター / 2024年8月15日 18時29分
ランキング
-
1中国が「観光を武器化」、台湾との断交求め圧力 パラオ大統領
AFPBB News / 2024年8月16日 15時13分
-
2タイ最年少の首相誕生 タクシン元首相の次女・ぺートンタン氏(37)議会投票で当選
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月16日 14時34分
-
3露当局が反政府活動家ナワリヌイ氏の死亡「捜査せず」と結論 妻ユリアさんが批判
産経ニュース / 2024年8月16日 8時51分
-
4トランプ氏、露出に躍起 ハリス氏罵倒が逆効果も〝トランプ節〟封印せず
産経ニュース / 2024年8月16日 15時28分
-
5ロ朝首脳が祝電交換=対日戦、両国関係の礎
時事通信 / 2024年8月16日 16時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください