モロッコ国王、大麻栽培農民4800人以上に恩赦

モロッコ北部リーフ地方の山岳地帯に広がる大麻畑に生える大麻草（2022年9月16日撮影）。(c) FADEL SENNA / AFP

【AFP＝時事】モロッコの司法省は19日、違法な大麻栽培で有罪判決を受けるなどした農民4800人以上に、国王モハメド6世（King Mohammed VI）が恩赦を与えたと発表した。


　恩赦は大麻栽培に関連する事件で起訴された者、有罪となった者、あるいは指名手配されている者、計4831人に与えられたという。


　国連（UN）によると、モロッコは世界有数の大麻生産国。特に古くから栽培が盛んな北部リーフ（Rif）地方では、2019年の公式推計で8万～12万世帯が大麻栽培で生計を立てている。


　モロッコは現在、大麻の違法取引と闘うことを目標に掲げる一方、合法大麻の世界市場における地位の確立に努めている。2021年には大麻の生産と医療使用に関する新法を制定し、リーフ地方の農村部での栽培を認可した。


　司法省によると、今回の恩赦はこうした国の「新戦略」に、大麻栽培農家を「統合する」ことを目的としている。

【翻訳編集】AFPBB News