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「どこに開くかわからない」 トルコ穀倉地帯で急増する陥没穴

AFPBB News / 2024年10月18日 18時50分


 最初に亀裂に気づいたのは2018年。エキメキチさんは自治体当局に報告し、亀裂を石で埋めてもらった。しかしその2年後に地面は崩れ、深さ20メートルの穴が開いた。


 エキメキチさんは、その夜は恐ろしくてあまり眠れなかったと振り返る。しかし、他に行くところがないため、穴との共存を決めたのだという。


 この地域ではこれまで死傷者は出ていない。だが、そのリスクについてはすべての住民が理解している。


 羊を放牧していたアフガニスタン人のオメルさん(27)は、群れが陥没穴にのみ込まれてしまうのではと戦々恐々だとAFPに話した。


「考えたくはないが、1頭が落ちたら他の羊も続いてしまうと思う」


 コンヤの降雨量は昨冬、平年よりも4割ほど少なかった。トルコ国内の小麦36%、ビーツ35%を生産するコンヤの農家にとっては厳しい状況が続くこととなった。




 こうした状況に対処するため違法に井戸を掘る農家もいる。そうすると、地盤はさらに脆(もろ)くなる。


 しかし専門家によると、渇望されている雨でかえって状況が悪化することも考えられるという。水が地盤に圧力をかけてしまい、崩壊を加速させてしまう恐れがあるためだ。




■陥没穴を観光名所に


 一方、陥没穴をチャンスととらえた人もいる。


 ジェム・キナイさん(66)は6月、トルコで最も古く、最も有名な陥没穴のそばにある約800年前に建設されたセルジューク(Seljuk)朝の隊商宿跡に、13室の高級ホテルを開業した。


 陥没穴は半分ほど水で満たされており、湖のようにも見える。


 キナイさんは「われわれは陥没穴の恐怖をポジティブなものに変える必要がある」と言う。


 韓国から来たという観光客のキムさんは、陥没穴に魅了された様子で「このようなすごいものを見るのは初めてだ」と感想を述べた。


 他方で地元住民のギュミュシュ・ウズンさんは、約60年前にはこの陥没穴の水を羊にやり、服を洗うのに使っていたと祖父から聞いたことがあるとAFPに話した。


 当時の水位はもっと高かったみたいだが「今はどんどん下がっている」と説明した。

【翻訳編集】AFPBB News

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