ソロモン、太平洋警察構想に懸念表明 中国との協力を妨げてはならない
AFPBB News / 2024年8月30日 14時6分
【AFP=時事】南太平洋の島国ソロモン諸島は30日、オーストラリアが仲介した「太平洋警察構想」について懸念を表明し、中国との協力を妨げてはならないと指摘した。
トンガで開催中の太平洋諸島フォーラム(PIF)首脳会議(サミット)は28日、域内諸国による警察活動の協力を拡大する太平洋警察構想を承認した。
ソロモンのピーター・アゴバカ(Peter Agovaka)外相はサミットの傍らでAFPに対し、「不安になるほどではないが、気がかりな点が一つある」とコメント。「わが国が同意できない唯一の点は、国内安全保障について条件を課している点だ」「主権国家が別の主権国家に条件を課すべきではないと思う」と述べた。
米国の同盟国オーストラリアは、太平洋諸国に対し、太平洋地域の警察官の訓練におけるオーストラリアの役割を拡大する太平洋警察構想を支持するよう説得した。
この動きをフィジーなどは「天の恵み」と歓迎する一方、中国寄りの国々は非常に消極的な態度を示している。
アゴバカ氏はオーストラリアによる警察支援の申し出には条件が付いていたとし、「オーストラリアで訓練を受けたわが国の警察官が、中国の警察で訓練を受けることを許さないといった条件だ」と説明した。
サミット共同声明のリークされた抜粋によると、各国首脳は太平洋警察構想を大筋では支持しているが、関与の度合いは各国の自由裁量による。
また、アゴバカ氏はPIFにおける台湾のオブザーバー資格に疑問を呈すると同時に、米領グアム(Guam)島と米領サモア(American Samoa)のPIF参加についても不安の声を上げた。
同氏は、PIFのメンバーは「他国の統治下」にない「主権国家」であるべきだと主張。「米領サモアとグアムは米国の領土だ。グアムや米領サモアを代表して発言しているのか、それとも米国を代表して発言しているのか分からなくなることがある」と訴えた。
【翻訳編集】AFPBB News
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