米NY州知事の元側近を逮捕・起訴 中国の「代理人」として活動疑い

米ユージャージー州からのニューヨーク・マンハッタンの夜景（2024年8月15日撮影、資料写真）。(c)Charly TRIBALLEAU / AFP

【AFP＝時事】米ニューヨーク州知事の元側近が、中国の「代理人」として活動する見返りに数百万ドルを受け取っていたとして、逮捕・起訴された。連邦検察が3日、発表した。


　この元側近はリンダ・サン（Linda Sun）被告で、中国とニューヨーク州の当局者同士の会合を仲介しようとする一方で、台湾当局者との会合は阻止しようとしたとされる。


　ニューヨーク東部地区のブレオン・ピース（Breon Peace）連邦検事によると、サン被告とその家族は見返りに「数百万ドル」の利益を得ていた。その資金は米国公演に訪れた中国オーケストラのチケット購入、訪米した中国政府公認シェフが作った南京風塩漬けアヒル料理などに費やされた。


　サン被告はこのほか、夫のクリストファー・フー（Christopher Hu）被告と共に、ニューヨーク州ロングアイランドの410万ドル（約6億円）の不動産や210万ドル（約3億円）のハワイのコンドミニアム、2024年製の高級自動車フェラーリ（Ferrari）などを購入し、マネーロンダリング（不正資金洗浄）を試みたとされる。

　連邦検察は発表文で、サン被告について「当局者間における影響力のある地位を利用し、中国および中国共産党の政策課題をひそかに推し進めることによって、わが国の国家安全保障に直接脅威をもたらした」としている。

【翻訳編集】AFPBB News