カトリック系学校での性被害記録、数十年で約2400件 アイルランド

アイルランドの首都ダブリンのフェニックスパークで行われたフランシスコ教皇によるローマ・カトリック教会のミサ（2018年8月26日撮影、資料写真）。(c) Ben STANSALL / AFP

【AFP＝時事】アイルランドで3日、カトリック系の学校で性的虐待を受けたとする申し立てについての政府委託の調査結果が報告された。申し立ては全国300校以上、数十年間で2400件近くに及び、ノーマ・フォーリー（Norma Foley）教育相は「衝撃的」との見解を発表した。


　アイルランド国内で現在または過去に通学・寄宿制の学校運営に携わった73の宗教団体を調査したところ、42団体に性的虐待被害の申し立てに関する記録があった。申し立ての総数は2395件で、加害者とされる人数は計884人に上った。


　記録は1970年代までさかのぼり、加害が疑われる関係者の約半数はすでに死亡しているとみられる。


　フォーリー氏は報道陣に対し、今回の調査で初めて虐待の規模が明らかになったと述べ、「虐待のレベルは衝撃的で、虐待したとされる人数も衝撃的だ」と語った。


　今回の調査はカトリック系団体が運営する学校のみを対象としているが、当局者によると今後、非カトリック系の学校も含めて調査を拡大する可能性がある。

【翻訳編集】AFPBB News