「星の王子さま」のタイプ原稿、UAEで競売へ 作者の手書き修正も

フランスの作家、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリの童話「星の王子さま」のタイプ原稿。手書きの修正やイラストなどが残る。英ロンドンの専門書店「ピーター・ハリントン・レア・ブックス」で（2024年10月16日撮影）。(c)William EDWARDS / AFP

【AFP＝時事】フランスの作家、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ（Antoine de Saint-Exupery）の世界的な名作「星の王子さま（The Little Prince）」のオリジナルのタイプ原稿が来月、アラブ首長国連邦で競売にかけられる。


　タイプライターで書かれた原稿はサンテグジュペリ自身が手元に置いていたもので、本人による手書きの修正やメモが見られる他、複数のイラストも描かれている。実際に出版された絵本にはない文章も残っている。


　希少本を取り扱うロンドンの専門書店「ピーター・ハリントン・レア・ブックス（Peter Harrington Rare Books）」が今年、この希少な原稿を入手した。購入金額については公表されていない。

　原稿はサンテグジュペリのパスポートと共に、11月20日に開幕する「アブダビアート2024（Abu Dhabi Art 2024）」で競売にかけられる。入札開始価格は125万ドル（約1億9000万円）。


　ピーター・ハリントンの担当者によると、現存するタイプ原稿は3部確認されており、うち1部はフランスの国立図書館に収蔵されている。


「（出品されるのは）他者の手に渡った2部とは違い、（サンテグジュペリが）手元に置いていた原稿。実際に作業をするための原稿だったため、より特別なものと言える」と説明した。

【翻訳編集】AFPBB News