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米大統領選、リベラル主要2紙のハリス氏支持見送りに激しい反発

AFPBB News / 2024年10月28日 16時18分

ワシントン・ポスト本社に掲げられたロゴ(2019年5月16日撮影)。(c)Eric BARADAT / AFP

【AFP=時事】米大統領選で長年、民主党候補を支持してきたリベラル系の有力紙2紙、ワシントン・ポスト(Washington Post)とロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)が今回、カマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領への支持を見送る方針を発表し、周囲から激しい反発が起きている。


 概して左派寄りとされるワシントン・ポスト(Washington Post)は、今回の大統領選でもハリス氏を支持する予定だったが、25日に今後の大統領選では特定候補を支持しないとする方針を発表している。ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)もすでに同様の動きを見せており、政界とジャーナリズム界に衝撃が広がっている。




 ワシントン・ポストの元編集長マーティ・バロン(Marty Baron)氏は、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領による脅しに屈したのではないかとし、「これは臆病」であり「犠牲となるのは民主主義だ」と鋭く批判した。


 ワシントン・ポストは現在、アマゾン・ドットコム(Amazon.com)創業者で富豪のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏が所有している。


 同紙スタッフが加盟する組合は「深い懸念」を表明。「カマラ・ハリスを支持する草稿はすでに用意されていた。掲載を見送るという決定は、オーナーのジェフ・ベゾスによってなされた」と述べた。ただし同紙経営陣に近い関係者はAFPに対し、この情報を否定した。


 一方、ロサンゼルス・タイムズでも今週、オーナーである富豪実業家のパトリック・スンシオン(Patrick Soon-Shiong)氏が、ハリス氏支持を打ち出そうとした編集スタッフの意向を覆した。これを受け、社説担当を含む複数のスタッフが抗議し辞職した。


 両紙の多くの読者はこうした動きに対し、購読を止めると憤っている。


 メディアオーナーの多くは米政府と金銭的利害関係を持っている。例えばベゾス氏は、国防総省を含む省庁との大規模契約を持つ企業の株式を保有している。


 米ノースイースタン大学(Northeastern University)のダン・ケネディ(Dan Kennedy)教授(ジャーナリズム)はブログで、メディアオーナーらの動きは「予防的服従」だと批判し、「選挙戦間近のこの時期に(ハリス氏への支持を)見送ることは、トランプ氏が再選された場合に受けるかもしれない制裁に屈しているように見える」と指摘した。


 アメリカン大学(American University)のジェーン・ホール(Jane Hall)教授(コミュニケーション学)は「ドナルド・トランプは、テレビ局のライセンス取り消しやジャーナリストに対する制裁、そしてまだ始まってもいない政権で報道の自由を攻撃することなどを口にしている」と指摘した。


 トランプ氏は最近、ニュースメディアは「大衆の敵だ」と主張している。

【翻訳編集】AFPBB News

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