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壁にテープで張られたバナナの美術作品、9.6億円で落札

AFPBB News / 2024年11月21日 15時58分

イタリアの現代美術作家マウリツィオ・カテランさんのインスタレーション作品「コメディアン」。米ニューヨークのサザビーズで(2024年10月25日撮影)。(c)TIMOTHY A. CLARY/AFP

【AFP=時事】イタリアの現代美術作家、マウリツィオ・カテランさんによるコンセプチュアルアート作品「コメディアン」が20日、米ニューヨークで開催されたオークションに出品され、620万ドル(約9億6000万円)で落札された。作品は、壁に本物のバナナをテープで張っただけのインスタレーションだ。

2019年にマイアミビーチで開催されたアートバーゼルで初めて公開されたこの作品をめぐっては、アートと見なされるべきかどうかについて疑問が呈され、激しい論争を呼んだ。これが作家の意図だった。

バナナと銀色の粘着テープでできた作品を620万ドルで購入したのは、暗号通貨トロンの創設者で中国の富豪ジャスティン・サン氏。5年前の販売価格は、12万ドル(現在の為替レートで約1860万円)だった。



オークションを主催したサザビーズの声明によると、サン氏は「これは単なるアート作品ではない。アート、ミーム、暗号通貨コミュニティーの世界をつなぐ文化的な現象を表している」とコメント。「この作品は将来、より多くの思考と議論を喚起する。歴史の一部となると信じている」と述べた。

入札前の予想価格は100万~150万ドル(約1億5500万~2億3000万円)だった。

バナナが日持ちする期間を考慮すると、サン氏が実質的に落札したのは、作品が本物であることを証明する書類と、バナナが腐る前に取り替える方法を説明した指示書ということになる。

サン氏は「今後数日間で、このユニークなアート体験の一環として、バナナを食べるつもりだ。そうすることで、アートの歴史と大衆文化の両面で、この作品を評価し、たたえることになる」と話している。

【翻訳編集】AFPBB News

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