パキスタンで宗派間抗争、82人死亡 7日間「停戦」へ

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州クラム地区で発生した宗派間襲撃に抗議し、デモ行進するイスラム教シーア派の人々。ラホールで（2024年11月22日撮影）。(c)Arif ALI/AFP

【AFP＝時事】パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州のクラム地区で数日にわたって続いている宗派間の銃撃戦で、これまでに計82人が死亡、156人が負傷した。パキスタン当局は24日、7日間の「停戦」を宣言した。

パキスタンではイスラム教スンニ派が多数派を占めるが、アフガニスタン国境に近いクラム地区はシーア派人口が多く、両派は数十年にわたって抗争を繰り返してきた。

カイバル・パクトゥンクワ州の報道官は「双方は7日間の停戦に合意した。その間に捕虜交換および遺体の返還も行う」と述べた。

今回の衝突は21日、警察の護衛下で移動していたシーア派の二つの車列が襲撃され、少なくとも43人が死亡したことが発端となった。

当局者によると21～23日の衝突と車列襲撃で82人が死亡、156人が負傷した。宗派別の死者数は、スンニ派が16人、シーア派が66人となっている。23日には約300世帯が避難した。

州政府代表団は同日、シーア派側と、24日にはスンニ派側と会談し、「停戦」合意が成立した。

【翻訳編集】AFPBB News