バイデン氏、次男ハンター氏の判決前に恩赦

米マサチューセッツ州ナンタケットで書店から出るジョー・バイデン大統領と次男のハンター・バイデン氏（2024年11月29日撮影）。(c)Mandel NGAN/AFP

【AFP＝時事】ジョー・バイデン米大統領は1日、脱税および銃器購入に関連する2件の刑事事件で量刑言い渡しを控えている次男のハンター・バイデン氏に対し、正式に恩赦を発表した。

バイデン氏は声明で「ハンターの事件の事実を見れば、彼が私の息子であるという理由だけで標的にされたと結論付ける以外に合理的な見方はないだろう。それは誤ったことだ」とし、「司法の誤り」と呼んだ。

ハンター氏は今年、過去に銃を購入した際に薬物使用をめぐり虚偽申告をした罪で有罪評決を下されたほか、脱税をめぐる別の裁判では有罪を認めた。

バイデン氏はこれまで繰り返し、次男の法的問題には介入しないとしていた。9月にはホワイトハウスの報道官が、バイデン氏がハンター氏に恩赦を与えることはないと語っていた。

バイデン氏は声明で「私は司法省の意思決定に干渉しないと約束した。そして、息子が選択的かつ不当に起訴されるのを目にしながらも、その言葉を守った」と主張。

その上で「息子に対する訴追は、私を攻撃し、選挙を妨害するために政治的対立者たちが引き起こしたものだ」とし、「私は司法制度を信じているが、この問題と向き合う中で、政治そのものがこの（司法）プロセスに影響を与え、司法の誤りを招いたとも信じている」と述べた。

一方、ドナルド・トランプ次期大統領に対する一連の刑事裁判は、最高裁が大統領在任中の行為に関する免責判断を下して以降、停滞しており、5月に不倫の口止め料をめぐる業務記録改ざんで大統領経験者として初の有罪評決を受けたものの、収監される見込みはほぼなくなっている。

【翻訳編集】AFPBB News