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韓国大統領、「非常戒厳」宣布 数時間後に解除

AFPBB News / 2024年12月4日 10時18分

韓国ソウルで、非常戒厳を宣布する尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。大統領室提供(2024年12月3日撮影)。(c)AFP PHOTO /SOUTH KOREAN PRESIDENTIAL OFFICE

【AFP=時事】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は4日、「反国家勢力を一挙に撲滅」するためと称して3日に宣布した「非常戒厳」について、数時間後に解除すると発表した。国会で非常戒厳の解除を要求する決議案が可決されたのを受けての措置。

尹氏は4日午前4時30分(日本時間同)ごろのテレビ演説で、「つい先ほど、国会から非常戒厳の解除要求があったのを受け、戒厳令に従って展開していた軍を撤収させた」「国会の要求を受け入れ、閣議で非常戒厳を解除する」と述べた。

聯合ニュースによると、尹政権は非常戒厳の解除を閣議決定した。

非常戒厳の宣布を受けて国会は封鎖され、国会には一時軍が入った。国会議事堂前には抗議するため大勢が集まり、治安部隊と対峙(たいじ)していたが、非常戒厳の解除が発表されると、集まった人々は歓声を上げ、横断幕や国旗を振り、「尹錫悦を逮捕せよ」とシュプレヒコールを上げた。



4日未明、国会議員300人中約190人が国会議事堂に入り、非常戒厳の解除を要求する決議案を全会一致で可決した。

憲法によれば、国会議員の過半数が要求した場合、非常戒厳は解除されなければならない。

尹氏は3日夜、韓国で40年以上ぶりとなる非常戒厳について、さまざまな理由を挙げて正当化していた。

生中継されたテレビ演説で「北朝鮮の共産勢力の脅威から自由な大韓民国を守り、韓国国民の自由と幸福を略奪する従北反国家勢力を一挙に撲滅するため、ここに非常戒厳を宣布する」と述べた。北朝鮮共産勢力の脅威について詳細は語らなかったが、韓国と北朝鮮は依然として戦争状態にあり、休戦しているにすぎない。

尹氏は「国会は犯罪者の巣窟になり、立法独裁で司法・行政システムをまひさせ、自由民主主義体制の転覆を謀っている」と指摘。国会の過半数を握る最大野党「共に民主党」を、「体制転覆を狙う反国家勢力」だと批判した。

韓国の現状についても、「国会が自由民主主義を崩壊させようとする怪物となり、亡国の淵に落ちている」と評していた。

【翻訳編集】AFPBB News

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